早朝に眼が覚めた。二度寝はしていい? 睡眠の3大悩みに専門医が「正解」を教えます
眠りのお悩みQ&A 睡眠専門医に聞きました!
Q 寝ているときによく足がつります。予防法は?
A 寝る前の水分補給と足のストレッチを
足がつる原因の1つは体内の水分不足。睡眠時は脱水になりやく、体を動かさないので血行不良になりがち。その状態で寝返りを打つと筋肉が収縮し、足がつるのです。加齢とともに足がつりやすくなるため、睡眠前の適度な水分補給と、太ももや足首のストレッチで予防を。
Q 寝言が多いのは自然なこと? 病気の可能性は?
A 大半は問題ありません。症状が続くなら相談を
レム睡眠のときは、体は寝ていても、脳が活動しているため、寝言が出やすくなります。大半は気にする必要はありませんが、病気の可能性があるのは睡眠時随伴症(ずいはんしょう)、いわゆる夢遊病の場合。奇声や寝言の声が大きかったりするときは、レム睡眠行動障害が疑われます。レビー小体型認知症やパーキンソン病に併発することもあるため、こうした兆候があれば受診しましょう。
Q 足にむずむず、虫がはうような感覚が!
A 「むずむず脚症候群」の可能性があります
横になったとき、手足を中心にむずむずした感覚に襲われるのが「むずむず脚症候群」。中高年の女性に多いといわれています。原因ははっきりしていませんが、鉄欠乏性貧血や糖尿病、慢性腎臓病などに併発するケースも。睡眠専門医のいる医療機関か神経内科の受診をおすすめします。
Q 歯ぎしりをしているみたい。治療は必要?
A 毎晩のように繰り返すときは早めの受診を
歯ぎしりは疲れているときなどに起こりやすく、健康な人にも見られることが。1回数分程度で治まるなら、心配はいりません。しかし、毎晩のように歯をくいしばってこすり合わせている人は、歯が欠けたりする以外に、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。睡眠時のマウスピース利用で改善されるケースが多いので、睡眠外来や歯科を受診して。
Q 眠れないときは睡眠薬に頼っていいの?
A 睡眠薬は使い方次第。安易に手を出すのは×
最近では薬の改良が進み、副作用が軽く、依存性が生じにくい睡眠薬が増えています。人によっては強い味方になってくれることもあるので、不眠に悩んでいるなら医師に相談してみても。しかし、安易に手を出さず、まずは習慣や生活リズムの改善に目を向けることが優先です。
Q パートナーのいびきがひどくて大変!
A 口閉じテープなどで鼻呼吸を促してみて
いびきをかいている人の鼻をつまむと止まるというのはウソ。口呼吸のほうがいびきをかきやすいため効果はなく、横向きにするのがおすすめです。寝る前に口を閉じるテープや、鼻腔(びくう)を拡張させるテープなど鼻呼吸を促すツールを使うのも◎。ドラッグストアなどで購入できます。
※この記事は「健康 」2023年春号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
RESM(リズム)新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック理事長
白濱龍太郎
筑波大学卒業、東京医科歯科大学大学院修了。同大学睡眠制御学快眠センター等での臨床経験を生かし、総合病院等で睡眠センターの設立、運営に携わる。それらの経験を生かし、睡眠、呼吸の悩みを総合的に診断、治療可能な医療機関を目指し、2013年に、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニックを設立。最新の医療機器を導入し、日本睡眠学会認定施設として専門医療を提供している。『人生が劇的に変わる睡眠法』(プレジデント社)など著書も多数。
筑波大学卒業、東京医科歯科大学大学院修了。同大学睡眠制御学快眠センター等での臨床経験を生かし、総合病院等で睡眠センターの設立、運営に携わる。それらの経験を生かし、睡眠、呼吸の悩みを総合的に診断、治療可能な医療機関を目指し、2013年に、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニックを設立。最新の医療機器を導入し、日本睡眠学会認定施設として専門医療を提供している。『人生が劇的に変わる睡眠法』(プレジデント社)など著書も多数。
健康 2023年04月春号
年を重ねると、ゆらぐ、ぐらつく、カラダと心。変わる自分を受け入れながらも、少しでもできることを始めてみませんか。
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