気圧が不安定な日は「午前の使い方」がカギ!自律神経を整える働き方のコツを小林弘幸先生が伝授
気圧の変動の激しい春は、自律神経が乱れやすくなります。自律神経を整えて、上機嫌に暮らす方法を、小林弘幸先生がアドバイスします。「食事」「運動」「睡眠」は自律神経を整える三種の神器。カンタンに不調を抑制できる運動と、リズムを整える生活習慣について見ていきましょう。
目次
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研究室にいつもある!?自律神経の名医 小林弘幸先生が常備する必食アイテムとは?階段を使う!ひざが痛いならウオーキング
階段の上り下りは、筋肉量の多い太ももを使うため体が温まり、全身の血流がよくなります。またリズミカルに上り下りすれば、副交感神経も優位に。
5階まではエレベーターを使わず、階段を使う習慣をつけましょう。ひざが悪い人はウオーキングを。買い物に行くついでなど、1日10分か20分でOK。毎日続けることが大切です。
ワンツー呼吸法でリラックス
気持ちが高ぶっているときは、深呼吸すると副交感神経が優位になってリラックスできます。おすすめは、吸う息と吐く息の割合を「1:2」にする「ワンツー呼吸法」です。具体的には3秒かけて鼻から息を吸って、6秒かけて口から息を吐き出します。
1日1回3分行うと自律神経の働きのレベルが上がる、という実験結果もあるので、ぜひ試して。
緊張や疲れをほぐすタッピング
緊張や疲れを感じたときは、頭や顔のツボを指先で軽くトントントンとリズミカルにたたく「タッピング」を試してみましょう。ツボが集中している部位に、両手の人さし指、中指、薬指の6本の指をずらしながら、1秒間に2~3回のリズムで軽く触れていきます。筋肉や血管が刺激されて自律神経が整い、緊張や疲れがほぐれます。
【手首】
手首の上、指3本分ぐらいの部分に副交感神経を整えるツボがあるので、ここをタッピング。
【顔】
ひたい→眉間→眉→目の周り→頬→鼻の下→あごの順にタッピングしていく。顔の緊張がほぐせる。
【頭】
最初は頭頂部から首の付け根に向かって、次にこめかみの横あたりから側頭部に向けてタッピングを繰り返す。
小林ドクターの上機嫌の習慣
「肺活でよい酸素をとり込んでいます」
最近は呼吸を整えるために「肺活」をしています。といっても肺は直接鍛えられないので、肺の周りの胸郭を広げるストレッチをします。そうすると肺も広がり、呼吸すると、よい酸素がたくさん入るようになるのです。
起きる時間と寝る時間は決める!
人の体内には、時計遺伝子(体内時計をつかさどる遺伝子群)があるため、起きる時間と寝る時間を決めると、生活リズムが整いやすくなります。反対に1時間ずれこむだけで、体はなかなか適応できず、自律神経も乱れてしまいます。
例えば夜は23時に寝て、朝は6時に起きるといったように、自分で決めたパターンを絶対に守ることが肝心です。
午前と午後でやることを切り替える
自律神経のリズムに合わせて、午前と午後でやることを変えると効率がアップします。午前中は交感神経が高くなるので、頭を使う仕事やクリエイティブな仕事をするのに最適な時間帯。
一方、午後はだんだん交感神経の働きがゆるやかになるので、あまり頭を使わなくてもできる単純な仕事をするとよいでしょう。
今日やることを書き出してナンバリング
あれもやらなきゃ、これもやらないと、と日々タスクに追われて暮らしている人は「今日やること」を、とりあえず思いつくまま紙に書き出して、上から順番に1、2、3、4と番号を振ってください。
ただナンバリングするだけで、不思議と頭の中が整理されて、気持ちが落ち着きます。クリアしたタスクは線で消すと、スッキリ感は格別です。
怒りは口に出さずお風呂でシュッと捨てる
怒っているときは自律神経が乱れているとき。そのまま口に出すと、さらにヒートアップして自律神経に悪影響を及ぼします。
怒りを口に出すなら、一人のとき。お風呂に入ったときに「あの人、ひどいな」と言って、排水溝にシュッと捨てるイメージを持ちましょう。お風呂から出る頃には、心が落ち着いているはずです。
PROFILE
小林弘幸先生
こばやし・ひろゆき●順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者として、自律神経と腸を整える健康な心と体を提案。順天堂医院に日本初の便秘外来を開設し、「腸のスペシャリスト」として、多数のメディアで活躍。新刊『上機嫌の習慣』(主婦の友社)好評発売中。
※この記事は「健康」2023年春号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
▼※2023年4月14に配信した記事を再編集しています。▼
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