記事ランキング マンガ 連載・特集

「食費は月1万円」月5万円の年金でセンスよくやりくりする【70代・紫苑さん】の節約&DIYライフ

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

不安からワクワクへ。節約生活がもたらすもの

ほんの数年前は、お金や将来の不安で眠れない日が続いていた。しかし、節約生活を始め、月5万円の年金で何とかやっていける自信がつくと、みるみる元気になったという。

「あの頃は、『漠然とした不安』がいつもつきまとっていたんだと思います。お金のことときちんと向き合わずに逃げていたので、不安が不安を呼び、どんどん増幅されていく……。でも、覚悟を決めて向き合ってみるとやるべきことが見えてきて、余計な見栄などもなくなって、楽になりました」

節約を始めた頃は、我慢をすることも多かった。

「おいしそうなお菓子や素敵な洋服を見ると、やはり食べたいな、欲しいな、と思ってしまいます。そんなときは10分我慢。時間をおくと、欲望は去ってしまうものです。『欲望の引き潮10分ルール』です。これはとても有効でしたが、最近はそれも不要になってきました。なぜおいしそうなのか、なぜ素敵なのか、自分流にアレンジして作るにはどうすればいいか。頭の中でそんな分析がすぐに始まるんです。食べたい、欲しい、よりも今は、作りたい、試したい、なんです」

毎朝、近くの土手まで歩き、60段ほどの長い階段を上り下りしている。

「最初の頃は息が切れたのですが今は平気で、上り下りを何度か繰り返せるようになりました。食生活の改善もあって、お金を出してジムに行っていた頃よりずっと元気です」

体調が整うと前向きな気持ちがわいてくるもの。かつて不安で眠れない日もあったが、今では頭の中は「次は何をしよう」でいっぱいに。

「夜寝る前に、次は照明を替えたい、どうしようかな、と考えながら寝るんです。そうすると睡眠中に整理されるのか、朝起きたときにアイデアが浮かんできたりします」

「節約はケチケチすることではなく、限りあるお金をどう使うか考える、知的な行為」だと言う。お金をかけなくても創意工夫で心地よい暮らしは手に入る。

築40年の中古住宅をDIYでリフォーム

味けないサッシ窓を木の手作り窓枠でカバー。アクリル板やカラーのクリアファイル、窓用の目隠しシートなどのコラージュ。

大きな書棚の扉を外し、横に倒してチェスト代わりに。他の家具の引き出しやかごを組み合わせて。

近所で拾い集めた落ち葉を100円ショップの額に入れて。「季節ごとに、お金をかけないインテリアを楽しんでいます」

ごく普通のキッチンも、100円ショップのリメイクシートで温かみのある空間に。レンジ台もカラーボックスのリメイク。

階段にもリメイクシートを貼ってカラフルに。「急で怖い場所が楽しい場所に。『踏むとピアノの音がしそう』と言われることも」

71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活

紫苑 著 大和書房

月1万円レシピやリメイク、DIYなど衣食住の工夫から、不安や欲望とのつき合い方まで、紫苑さんの暮らしのエッセンスが詰まった一冊。

※詳細は下記のボタンから

▼あわせて読みたい▼

>>【食費は月1万円前後】年金5万円で暮らす紫苑さん・72歳。節約のコツは「アスリートも好むあの食材」 >>年金月5万円の節約生活が話題の【紫苑さん】ネットで1000円台で見つけた着物も!お金をかけずに楽しむ方法とは? >>年金月5万円で生活する紫苑さんの、住まいとお金のストーリー。「節約は創造的な行為です」

撮影/橋本 哲 取材・文/志村美史子

※この記事は「ゆうゆう」2023年7月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

※この記事は2025年11月20日に文章構成を変更しました。


画面トップへ移動