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「子どもが独立し、心に穴があきました」禅僧・枡野俊明さんに聞く「空の巣症候群」どう対応する?

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ゆうゆう編集部

子どもが巣立って心にぽっかり穴があいてしまった。気づけばぼんやりしてしまうという「空の巣症候群」のお悩みに、禅僧・枡野俊明さんがアドバイスくださいました。

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【言葉の力】禅僧・枡野俊明さんに聞く、相手の心に届く言葉の選び方

門を開けば

「開門福寿多(門を開けば福寿多し)」
自ら門を開くことで福を招き入れようという禅の言葉です。

今回は子どもの巣立ちで心にぽっかり穴があいた「空の巣症候群」のご相談です。
枡野さんのアドバイスは?

<今月のテーマ>
「子どもが独立し、心に穴があきました」

娘が社会人となり、先日家を出て一人暮らしを始めました。もうこれで子育ては卒業です。子どもが独立し、ホッとする半面、何だか気が抜けてしまいました。夫のためだけに料理を作るのも張り合いがなく、気がつけばぼんやりしてしまうことも。心に穴があいてしまった気分です。

全身全霊の子育て。それはすばらしいこと

まずは、子育てのご卒業おめでとうございます。娘さんが一人前になるまで、全身全霊で子育てしてこられたのですね。就職とともに独立されたのですから、立派な巣立ちだと思います。お疲れさまでした。今後は少し離れた場所から、娘さんを見守ってあげてください。

今まで娘さんのために注いでいた時間もお金もエネルギーも、これからは自分のために注ぎましょう。今後の人生は、家族のためではなく、自分のために生きるのだとギアを入れ替えることが大切です。

たとえば「やりたいけど、今は無理だわ」と思ってあきらめていたことはありませんか? もしもあれば、挑戦するチャンスです。

「歴史が好きだから、有名な歴史的建造物を見てまわろう」とか「なかなか読めなかった大好きな作家の本を読もう」とか「子どもの頃からやりたかった油絵に挑戦しよう」とか「地域貢献のNPOに参加しよう」とか。なかには「アルバイトを始めたら、若い人と仲よくなった」などという人もいます。そこで得たお金で、新しい趣味を始めるのもいいと思います。

けれど、なかには「何もやりたいことはない」と思ってしまう人もいるかもしれませんね。ゆうゆう世代の女性は特に、夫や子ども中心で生きてきた人も多いでしょう。自分がどうしたいかより、家族がどうしたいかばかり考えてきたのです。今さら「あなたはどうしたいの?」と問われても答えられない......それもけっして、おかしなことではありません。

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