緑茶がダイエットにいいと言われる理由は?「カテキン」の働きを医師が解説
緑茶はおいしくて、全身によい効果をもたらしてくれる、「日本人にとって最も身近な天然薬」といわれます。緑茶に含まれる主な健康成分のひとつに「カテキン」があります。では、カテキンがダイエットに役立つということをご存じでしょうか。緑茶の効能に注目し、お茶習慣をすすめている、医師 栗原毅先生に解説いただきます。
緑茶の含まれる4種のカテキン
緑茶の成分の中でも、最もよく知られ、多様な健康効果を持つのがカテキンです。ポリフェノールの一種であり、茶葉に一番多く含まれ、乾燥重量10〜18%に相当するお茶の渋みと苦みの成分です。
ひとくちにカテキンと呼ばれるものの、実は緑茶には4種のカテキンが含まれています。このうち最も多く含まれるのが、「エピガロカテキンガレート(EGCG)」で、カテキン全体の約半分を占めています。
加熱によって化学変化を起こすのも、カテキンの特徴。市販されている緑茶飲料は製造過程で加熱殺菌処理を行いますが、この過程でカテキンの化学構造の一部が変化することがわかっています。とはいえ、加熱前の成分すべてが変化するわけではなく、緑茶飲料には8種のカテキンが存在するのです。
図の★印=ガレート型カテキン
加熱後の2種は特に『LDL(悪玉)コレステロールの吸収を抑える働きが強い』ことがわかっています。
缶やペットボトルのお茶は8種類のカテキンを含みます。
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