年金5万円・食費は月1万円!今年74歳の紫苑さん「節約しながらスイーツも食べたい」そんな時どうしてる?
最近の物価高で、工夫していることは?
最近ではどれもこれも食品が高騰して困ってしまいます。物価高で、節約生活もさらに工夫が必要になっているのでは?
「いわしを買うつもりだったけど、なぜか高かったので、さばを買いました——というのも、よくありますね」
臨機応変に、店頭で安く購入できる食材に切り替えます。
「庶民の味方のいわしも値上がりしていますが、内臓を抜いて開いたいわしが5尾200円くらいの安いときには即買いします。塩麹に漬けて保存し、そのまま焼いてポン酢しょうゆをかけたり、小麦粉とゴマをまぶして揚げ焼きにしたり、パン粉をまぶしてパン粉焼きにしたり」
淡泊な素材だから、味付けや組み合わせを変えるだけで七変化。調味料や調理法の工夫次第で、安価な素材も立派な一品になり、飽きずに食べられるのです。
「鯖缶やツナ缶などの缶詰や乾物類も、プチプラメニューの味方です。これらの食品や麺類、調味料など保存の効く食品は、賞味期限が近づいている食品を割引して販売するお店を利用すれば、スーパーよりさらに安く買えてお得です」
旬の野菜を使って、紫苑さんがよく作るのが「野菜のグリル焼き」。
「耐熱皿に入れたキャベツやピーマン、キノコなどの野菜をグリルで焼き、バルサミコとしょうが入りのはちみつをかけるだけで、おいしいイタリアンに早変わりします。バルサミコなどちょっと値の張る調味料は、たまったポイントで買ったり、特売日に買ったりしています」
市販のドレッシングやレトルト食品はほとんど使いません。
それらは、食費オーバーの原因に直結してしまうから——。
「ドレッシングは酢と油と塩があれば作れるし、レトルトは味が濃いものが多いですよね。災害用にレトルトカレーは保存していますが、手作りできるものは市販品を買わずに工夫するのも食費の節約になりますね」
PROFILE
紫苑さん
しおん・1951年生まれ。
地方新聞社の東京支社勤務を経て、フリーランスのライターに。コロナ禍の2020年、月5万円の年金でやりくりする暮らしをつづったブログ「ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫」を開設。健康によい節約レシピ、おしゃれを生み出すリメイク術などが人気を集め、新聞、雑誌、テレビなどでも話題に。著書に『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(大和書房)、『72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』。
撮影/橋本 哲
※この記事は2023年10月27日に配信した記事を再編集しています。
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