【年金世代の後悔しないリフォーム】老後も安心・安全に暮らすための住まいの工夫とは?
断熱材や床材など見えない部分の効果も大
当初3カ月でリフォーム工事は終了する予定だった。しかし東日本大震災の復興関連工事、東京オリンピック開催の決定などが重なったため、極度の人手不足となり、工期は倍の6カ月、費用は1.5倍もかかってしまった。
「壁や屋根に入れた断熱材、床材などの建築資材に予想以上にお金がかかりました。浴室、トイレの機器なども機能を優先して、けっこう高いものを入れたので、予算はかなりオーバー。ソーラーシステムも入れましたしね。『老後の蓄えを使い果たしてリフォームするのか。これで1年ぐらいで死んでしまったら、もったいない。死んでも死にきれないぞ』なんて、友人には言われましたよ」と義弘さんは笑って話す。
しかし費用はかかったものの、すべてにおいて安心・安全・便利を優先したおかげで、住まいの快適さは格段にアップした。たとえばリフォーム前の家は、冬はとても寒かった。吹き抜けのリビングには大きなエアコンを2台設置していたが、それでも来客が思わず「オーバーを着たい」ともらすほどだったという。
「でも今は南向きの大きな窓から日差しがたっぷり入るので、天気がいい日はまるでサンルームにいるみたいです。断熱材のおかげで、エアコンも1台で十分。夏の暑さも気にならなくなりました」(義弘さん)
リフォームを機に暮らしがラクになりました!
家全体が快適な温度に
南側の大きなガラス戸と窓から日差しがたっぷり入るので、冬でも室内はぽかぽか。中段の細長い窓は、岩下さん夫婦がリクエスト。ステンドグラスにという案もあったが、外が見えるようガラス窓に。
夫も料理をしやすいキッチンに
今では1日3食とも義弘さんが料理するので、キッチンは義弘さん仕様にリフォーム。椅子に座って調理できるようスペースはゆったりとった。食器や調理器具がすっぽり収まる豊富な収納棚は、レンジや炊飯器などの家電を使いやすくしまえる機能的な空間に。
※この記事は「ゆうゆう」2022年11月号増刊(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
撮影/橋本 哲
※2023年11月2日に配信した記事を再編集しています。