住まいのサイズダウンで家具も半分に! 家族のモノに包まれた温もりのある「ひとり暮らし」イラストレーター 本田葉子さん
人生の転機とともに、住まいや暮らしをサイズダウンして、ひとり暮らしを楽しんでいる方がいらっしゃいます。イラストレーター 本田葉子さんもそのひとり。新しい環境のなかで、毎日を軽やかに、自分らしく、おしゃれに楽しんでいる様子を取材しました。5回に分けてお届けする、第2回は、住まいのサイズダウンについて。
★第1回はこちら★
48年ぶりのひとり暮らしを楽しむ。「看病、介護、看取り、いろんなことが起こるけれど 、なるようになる!」イラストレーター 本田葉子さん
PROFILE
本田葉子
ほんだ・ようこ●イラストレーター
1955年、長野県生まれ。25歳で結婚し、2児の母に。2017年に夫の逝去を機に、義母と息子、愛犬とともに神奈川県小田原市の古民家に移住。ほどなくして義母と愛犬を看取り、息子も独立。約1年前に公営の集合住宅に移り、本格的なひとり暮らしを楽しんでいる。東京新聞・中日新聞と、やずやのウェブサイト「ココカラPark」にて、おしゃれや暮らしのあれこれを綴ったエッセイを連載中。著書に『おしゃれと暮らしのレシピ』(東京新聞出版局)他。
ホホホの本田Style
http://hohoho.pupu.jp/
「入るか、入らないか」という基準で、家具や洋服、食器などを片付け
本田さんが暮らす公営の集合住宅は3DK。以前ご家族と住んでいた古民家と比べると家賃だけでなく、スペースもかなりコンパクトになりました。当然のことながら、今まで使っていた家具全てを持っていくことはできません。でも、それが結果オーライ! ひとり暮らしに見合った、思い切った断捨離ができたと言います。
「スペースが決まっているから、まず入るか、入らないかという基準で家具は残すか、残さないかを決めました。一生モノと思って購入したテーブルや椅子も処分して、持ってきたのは母の足踏みミシン、父の小引き出し、夫のキャビネットや机、オーディオなど。2つあった食器棚も1つにして、食器もその中に入る分だけに減らしました」
お位牌だけ外に出して、仏壇だけ押し入れに
大切だけれど、場所を取るのが仏壇です。また仏壇は大きさだけではなく、デザイン的にも存在感があるので、どこに置くか悩みますよね。本田さんは、仏壇は押し入れの中に置いているそうです。
「最初はお位牌ごと、押し入れに入れていたんです。でも“お位牌は外に出して、海のほうに向けたほうがいい”と友人に言われて、窓辺の明るいところに出しました」
夫のものだった顕微鏡、今はマッチ入れとして使われている義母の手作りの器などと並んで、現在ご家族のお位牌たちは和ダンスの上にズラリ。
本田さんが“これは残す”と決め、持ってきたお気に入りの品々と一緒に並べられて、お位牌たちも何だかのびのびと気持ちよさそうに見えます。