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研ナオコさん・71歳「孤独を感じるなら、愛されることを求める前に愛してみること、そしていつも笑うこと」

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ゆうゆう編集部

「愛するから愛されて、愛が戻ってくるんですね」

そして、人から愛されない孤独を嘆く前に、愛されようが愛されまいが、先に相手を愛して信じる、ということも大切にしている。

「困っている人を見ると放っておけないんですよね。周りからは『やめておきなさい』と忠告を受けることもしばしばあるんですけど、それでもやっぱり見過ごせないんです。まず相手を信用する。もちろん裏切られることもたくさんありますよ。ありますけど、それはそれ。信用した私が間違ってたなと思うまでで、別に相手のことを恨む、憎むという話ではないです。親が子どもを思うような無私の愛情でなければ、人は動かない。親の子どもへの気持ちは一生ものですからね。どんなことがあろうと思い続けるでしょう。それと同じような気持ちでなければ、他人との信頼関係は築いていけない。愛されたり信用されたりすることを求める前に、愛してみることが大事なんでしょうね」

かつてあるトーク番組に出演したとき、これからの夢は何かと尋ねられて、「これからも家族全員でこのまま暮らしていきたい」と答えたことがあった。すると司会の野際陽子さんがこう言ったのだという。

「研さんが愛されるのは、愛しているからなんですね。愛しているから、愛が戻ってくる。家族愛が身についているから、感謝の気持ちも十分におもちなんですね」

でも、その愛は家族に対してだけではなく、すべての人間関係において大事にしていくべきものだと今も思っている。

「50代以降って、家族の形もだんだん変わってくるし、寂しさを感じやすい時期ではあると思うんです。でもそういうときって、今までやりたかったけどできなかったことを始められるチャンスでもある。これまで家族に尽くして自分のことは二の次、三の次にしてきた方たちも、ご自身の楽しみを見つけてそれに向かっていければ、楽しいんじゃないかと思うんです」

孤独なんかが取りつく島もないくらい自分のやりたかったことに打ち込んでみる。そしてテレビを見てでも何でもいいので、よく笑う。

「笑ったらもう自分の中から負のオーラがバーッと飛んでいっちゃいますよ。私、梅沢富美男さんの舞台に立たせていただいているんですけど、とにかくお客さんがよく笑う。杖をついてきたおばあちゃんが、笑って元気になって帰りに杖を忘れて帰るんです(笑)。私も笑って200歳まで生きるって決めています。このままなら、かないそうな気がするの(笑)。皆さんも一緒に笑って200歳を目指しましょうよ、ね!」

69歳でダイビングのライセンスを取得

もともと素潜りが得意だったが、もっと広い海の世界を体験したくて、69歳で初めてダイビングのライセンスを取得した。今年中にもう1段階深く潜れるレベルに挑戦する予定。

心を潤す趣味のガーデニング

インドア派だという研さん。自宅の庭でガーデニングを楽しむことも心潤す大事なひとときとなっている。一つひとつの鉢植えには丹精して育てた植物が美しい花を咲かせている。

※この記事は「ゆうゆう」2024年8月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

取材・文/志賀佳織

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ゆうゆう2024年8月号

特集は…「孤独」にならない生き方のコツ。長い人生の最後に待ち受ける「孤独」の不安に、私たちはどう立ち向かえばいいのでしょう。
研ナオコさんは「寂しさは生きている限りつきまとうが、それは孤独とは違う」といいます。アンミカさんの「一生つき合う親友は自分自身。幸せも、孤独も、自分の心が決めるんです」という言葉も、私たちを励ましてくれます。
心の専門家である医師、保坂隆先生には、孤独がつらい人への処方箋を、鹿島しのぶさんには「また会いたい」と思わせるおつき合いのコツをお伺いしました。

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