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【宮川大助・花子】「介護施設に入るから」という言葉をのみこんだ宮川花子。おしどり夫婦がぎくしゃくした瞬間とは?

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ゆうゆうtime編集部

大助くんは、ずっとリビングで寝ているんです。私の介護用ベッドのすぐそばに布団を敷いて。

「一人で大丈夫やから、2階のベッドで寝て」と何度言っても聞きません。2階には温かくて腰に負担のかからない、上質なベッドがあるのにね。

最近は耳が遠くなってきたと嘆いているくせに、私がちょっと咳をした り、何か音を立てたりすると、ガバッと起き上がって「何かあったんか」「どうした?」とベッドに駆け寄ってきます。

大助くん、夜中に何度もトイレに起きるんですが、そのたびに「寒くないか」と布団を直してくれるのも習慣になっているみたい。私のことをわが子のように思っているのかもしれません。

2023年は、なんばグランド花月に漫才で復帰するという夢がかなった半面、形質細胞腫で放射線治療を受け、原因不明のまま右足がまったく動かなくなるなど、試練も多い年でした。でも、発病以来、最も仕事をした年でもあります。

病気と闘いながら、自分なりに全力を尽くした1年の締めくくりは、12月23日、私たちの地元、奈良県生駒市にある南コミュニティセンターせせらぎホールで開くイベント「大助・花子のクリスマス2023」でした。

これは、2019年に地元の皆さんに楽しいクリスマスを届けようと大助くんと二人で企画したもの。ところが、私の病気やコロナ禍で中止になっていたんです。

この日は、満員のお客さまを前に何組もの芸人さんと、漫才あり、歌謡ショーあり、トークコーナーありの盛りだくさんのステージを披露しました。

ステージから見えるお客さまは、みんなニコニコとうれしそう。その笑顔と歓声に私もたくさんのエネルギーをもらいました。

応援してくださる皆さんへの感謝を胸に、来年もがんばるぞ!と誓ったのです。

※この記事は『なにわ介護男子』(宮川大助・花子著/主婦の友社刊)の内容をWeb掲載のため再編集しています。

なにわ介護男子

宮川大助・花子著
主婦の友社刊

血液のがん・多発性骨髄腫に夫婦で立ち向かう宮川大助・花子の厳しい病状もつらい介護も笑いに変えてしまう心温まる闘病介護エッセイ。
宮川大助・花子を応援してきた方はもちろんのこと、ご自身が病気と闘っていらっしゃる方、介護をされている方にぜひご一読いただきたい、涙と笑いにあふれた内容です。

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