私らしく生きる 50代からの大人世代へ

人気記事ランキング 連載・特集

【友達づき合いの悩み】「年賀状をやめると言われた」エッセイスト・岸本葉子さんがアドバイス

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

友達は人生を豊かにしてくれる素敵な存在。でも、子どもの独立や夫の定年など、ライフステージが変化するゆうゆう世代では人間関係も変わっていきます。年を重ねて体力や気力も変化します。そんな中、ゆうゆう読者の抱える「友達づき合い」の悩みに、エッセイストの岸本葉子さんが答えてくださいました。

▼前編はこちら▼ 【友達づき合い】エッセイスト・岸本葉子さん「共通の趣味があれば互いのプライベートを知らなくても心地よくつき合えます」

お話を伺ったのは
岸本葉子さん

きしもと・ようこ●1961年、神奈川県生まれ。東京大学教養学部卒業。生命保険会社勤務、中国留学を経て文筆活動へ。近著の『60代、ひとりの時間を心ゆたかに暮らす』(明日香出版社)、『60代、変えていいコト、変えたくないモノ』(中公文庫)他、著書多数。

47歳から始めた俳句を1冊に。初の句集『つちふる』

還暦を機に上梓した岸本さんの第一句集。俳句を始めた2008年から20年まで、約12年間の作品の中から厳選した349句を収録している。 
発行:角川文化振興財団/1980円

お悩み① 「年賀状をもうやめたい」と友人から申し出が…

今年のお正月に「年賀状をもうやめたいです」と、友人2、3人から申し出がありました。それは仕方のないことだと思いました。ただ、唯一、年賀状でつながっていたようにも思うので、大切に思う方とは他の方法で交流していかないと……と思っています。
(あんころもちさん・67歳)

人の心はコントロールの外にある。去る者は追わず、来る者は拒まず

年賀状に代えて、旅行に行ったときなどに、旅先から絵はがきを出してみるのはいかがでしょう。

「今○○に来ていて、あなたのことを思い出したのではがきを書いています」と。何かの機会にふっと思い出して、「あなたのことは今でも心にありますよ」というメッセージを伝えてみては。

大切なのは、はがきの返事を期待しないことです。人の心はコントロールの外にありますから、こちらの心を伝える以上のことは残念ながらできません。

私自身、年賀状を書いていませんが、「年賀状は欠礼いたしますが、今後ともよろしくお願いいたします」という気持ちでいます。60代は移り変わりの時期。離れていく人もいれば出会う人もいて、人間関係も新陳代謝していくといいと思います。

今もっている関係に執着しすぎるとストレスになります。手放してみれば、また別の素敵な出会いがあるかもしれません。「去る者は追わず、来る者は拒まず」です。

この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ