老年歯科の専門医に聞いた【オーラルケア新常識】「歯磨き後はしっかりゆすぐ!」OK?NG?
人生100年時代といわれる今、健康長寿のカギを握るのが「歯」。年齢を重ねると生じやすい歯の問題とは何か、歯と体にはどんなつながりがあるのか。いつまでも元気でいるための秘訣を老年歯科の専門医に伺いました。
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>>【50代からのオーラルケア】口の機能の低下を防ぐ簡単なトレーニングとマッサージとは?
お話を伺ったのは
水口俊介さん 老年歯科専門医
みなくち・しゅんすけ●東京医科歯科大学(現・東京科学大学)歯学部卒業。
同大学歯学部附属病院長を経て、2024年より同大学名誉教授。
現在は西東京歯科医院 本院にて診療を担当。
近著に『からだの「衰え」は口から 歯と健康の科学』(講談社)。
専門医・水口さんに聞きました【歯にまつわるQ&A】
Q 歯ブラシを取り替えるタイミングは?
A 1カ月程度で取り替えを
毛先の広がった古い歯ブラシでは歯磨きの効率が落ちるといわれます。新しい歯ブラシは毛がまっすぐで短時間で効率よくプラークを落とせるので、少なくとも1カ月に1回、使い方によって毛先が広がりやすい人はもっと早く替えて。
Q 電動歯ブラシを使ってもいいですか?
A 使って大丈夫です
電動歯ブラシはヘッドが一定の圧力と速度で動くので、効率的に歯を磨くことができます。ただ、歯と歯の間は磨きにくいので、電動歯ブラシで歯面を磨いてから小さめの歯ブラシで歯と歯の間のゴミを押し出すように磨くなど、使い分けを。
Q 歯磨き剤は何を選べばいいですか?
A 高濃度フッ素入りを選んで
今はほとんどの歯磨き剤にフッ素が入っていますが、特にフッ素濃度の高いものを選びましょう。日本で発売されている歯磨き剤の中で最もフッ素濃度が高いものは1450ppm。そうしたものを選び、さらに歯ブラシ全体を覆うくらい、歯磨き剤をたっぷりつけて磨きましょう。