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「養老孟司先生、がんになる」2回目の抗がん剤治療で入院中の様子を聞きました

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ゆうゆうtime編集部

心筋梗塞の奇跡的回復から4年。養老孟司先生が、がんになりました。2024年5月16日に「小細胞肺がん」と診断されてから、抗がん剤治療の途中までの約3カ月に密着した新刊『養老先生、がんになる』(養老孟司・中川恵一著 エクスナレッジ刊)より、一部を抜粋してお届けします。抗がん剤治療をしながら、大事なイベントである虫法要に出席した養老先生は、その後、2回目の抗がん剤治療にのぞみます。

▼虫法要でのあいさつ全文▼
「養老孟司先生、がんになる」初めて自らのがんを明かした心境は—虫法要でのあいさつ全文を紹介

『養老先生、がんになる』養老孟司・中川恵一著(エクスナレッジ刊)2024年5月から始まった抗がん剤治療、6月の建長寺虫供養、7月〜8月の虫展開催に向けての準備をしながらの再度の入院、そして放射線治療を受けた3カ月に密着した闘病記です。

お腹を壊して抗がん剤治療が延期に

虫法要のあいさつで話したように、6月10日に入院して、翌日の11日から2回目の抗がん剤を始める予定でした。

ところが、10日に入院はしたものの、下痢などの症状があり、抗がん剤は延期になってしまいました。

実は、入院する前からお腹の調子はよくありませんでした。腹部CTを撮ったところ、軽い腸炎の症状が見られるとのことで、感染性の腸炎と診断。消化器内科から整腸剤を出してもらいました。この治療が終わらないと、2回目の抗がん剤は始めることができません。


お腹を壊したのは、抗がん剤が影響していますが、直接の副作用ではありません。 抗がん剤の副作用で白血球が減って免疫が落ちていたので、普段なら感染しない細菌に感染してしまったのでしょう。いわば副作用の副作用です。

前回は白血球の数値が十分回復しないため入院が長引きましたが、今回は腸炎の治療のために入院が長引くことになってしまいました。


入院中でも、これから出る本のゲラ(校正刷り)に朱字を入れるとか、読書をすることはできます。

病院での読書は、もっぱら電子書籍です。紙の本は横になって読むと重いので、電子書籍のほうがラクなのです。

取材に来ていた編集者が、僕が電子書籍を読んでいるのを見て驚いていましたが、 僕の電子書籍歴は長く、キンドル(電子書籍を読むタブレット)が出始めた頃から愛用しています。


最初の頃のキンドルは、今使っているものよりも画面が大きくて、それが好きでしたが、今はずいぶん小さくなってしまいました。まあ、電子書籍は文字を大きくすることもできるから、それほど困ることはありませんが。

ちなみに、僕は利用していませんが、最近は音声の本(オーディブルなど)というのもあります。家事をしたり、運動をしながらでも、これを利用して本を読むことができます。読書のしかたも多様化しています。

抗がん剤点滴中の養老先生。自力でトイレに行けるほど元気でした。

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