「手で書く」だけで記憶力が変わる?脳内科医が教える「中高年から始めたいノートの使い方」
「記憶力が悪くなったのは年齢のせい」と思っていませんか? 実はそれは大きな勘違い!でした。脳内科医 加藤俊徳先生の話題の新刊『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』から、一部を抜粋して5回に分けてお届けします。第5回は前回に続き、世間でよく聞く「暗記法」は正しいのか PART2です。
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記憶力のゴールデンタイムは朝?夜? 脳内科医が教える【中高年のための記憶術】世間でよく聞く「暗記法」は正しいのか PART2
複数の脳番地を同時に刺激し、活性化させることで、記憶の定着に繫がることをお伝えしてきましたが、これまでの一般的な暗記法は脳から見て理にかなっているのでしょうか。前回に続き、誰しもやったことがある「暗記法」について、脳科学的な視点から解説をしていきます。
暗記法4 ノートの色分けは効果的なの?
答え4 やった気分になるだけ! 脳が混乱しやすい
ノートの文字を色分けして、情報の優先度をつけることは、一見とても効率的な勉強法に思えます。しかし、色分けをするだけで満足してしまうようでは本末転倒です。
色分けをすることによって起こり得るリスクとして、自分自身でつけた情報に「優劣」が生じる点です。2回目以降そのノートを見る時に、優先的に覚えると決めたところ以外を見なくなってしまうことがあります。自分でつけた情報の優劣が本当に正しいのか、そのマーカーを引いたところがテストに出るのかはわかりません。
色分けを行う際には、重点項目と重点項目以外をどう扱うかなど、色分けの種類や基準を明確にする必要があると考えます。
暗記法5 メモすることって意味あるの?
答え5 「手書きのノート」はかなり効果的
「復習ノート」に限らず、手書きでノートを作ることには多くのメリットがあります。
大人になると、手書きのノートを作ることが少なくなりますよね。日常生活でも、配布された資料の重要部分にマーカーをする程度が関の山だという人も少なくないと思います。
しかし、手書きのノートは暗記法として優れた点がいくつもあります。まず、ノートを手書きする時には、複数の脳番地が同時に働いています。書く行為には運動系脳番地や視覚系・聴覚系脳番地を使い、目で見た・耳で聞いた情報を取捨選択しノートに落とし込む時には理解系・伝達系脳番地も刺激されています。
さらに手書きの良いところは、自分が汗水垂らして時間を使ったという「証拠」になるという点です。自分の手書きを見返時は、感情系脳番地や理解系脳番地が刺激され、その時の状況を思い起こさせてくれます。また、そのかかった時間もその事柄を考えたという指標になります。その手書きの様子や、その時の 感情記憶から、自分がどれほど勉強に集中できているか、解の度合いを推測できるため、その後の学習に役立つでしょう。
何かをそのまま写すよりは、自分なりにまとめたノートを作る方が効果的です。手書きノートを作るのは、自分自身の記憶を「構造化」する行為です。ノートがわかりやすく整理されていれば、人に伝えることもできるし、暗記も定着しているということ。ここを自覚しているかどうかはとても重要なことです。
※この記事は『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』加藤俊徳著(KADOKAWA)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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