私のターニングポイント
鳥羽シェフ「大変だったのは1時間に1回のトイレ」糖尿病公開から3か月で劇的改善!そのメソッドとは?【鳥羽周作さんのターニングポイント#1】
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ゆうゆうtime編集部
2025年夏、料理人・鳥羽周作さんは“ある異変”をきっかけに糖尿病と診断されました。厨房での長時間勤務、絶え間ない試食、そして飲食店の経営という多忙の中で、彼はどのように病気と向き合い、生活を立て直したのか。診断までの経緯、治療のリアル、支えてくれた医師との出会い、そして「食べるプロ」としての心境の変化=ターニングポイントをうかがいました。今回は第4回中の第1回をお届けします。
SNSのDMから“人生を変える出会い”が始まった
――編集部から取材依頼のDMを送らせていただきましたが、まさかのご本人から即レス!普段から、SNSはご自身でやられていますか?
鳥羽周作さん(以下、鳥羽シェフ):そうなんですよ。Xはすべて自分で動かしているので、DMも基本は自分で返信しています。 実は、主治医の大坂貴史先生(綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長)とも、最初のきっかけはSNSでした。先生が食べることが好きで、僕の料理や考え方に興味を持ってフォローしてくれていたんです。SNSって、こういう偶然の出会いがあるから面白いですよね。そんなとき、僕自身に気になる症状が出始めたんです。
異常なトイレの回数。1時間に1回トイレへ
――最初の異変はどんなものでしたか?
鳥羽シェフ:2025 年の5〜6月。とにかくトイレが近くなって、店の営業中にも1時間に1回は行っていました。料理人って本来、営業中にトイレに立つことなんてほとんどないんですよ。味見もたくさんするので、水はよく飲むんですけど、それにしてもこれは異常だな、と。
最初は“夏だし、水分をたくさん取ってるからかも”と思っていたんですけど、どうもそれだけでは説明がつかない。
喉もやたら渇くし、夜中にも起きる。調べてみたら「頻尿」と「のどの渇き」——まさに糖尿病の典型的な症状でした。
TikTokの医療系動画や、ネットにあるヘモグロビンA1cの解説などを見ているうちに「これ、自分じゃん」と思って。
――その2つ以外におかしいと思った症状はありましたか?
鳥羽シェフ:「疲れやすい」のも代表的な症状らしいんですけど、ある意味自分にとって疲労って言われても、いつも疲れてるからあまりそこは感じなかったんですよね。で、大坂先生に詳しく覚えていないんですが、連絡とって症状を伝えたらそれは一度きちんと検査しましょう、ってなったんですよね。
“とんでもない数値”だった検査結果
――検査はすぐ受けられたんですね。
鳥羽シェフ:大坂先生が東京のクリニックを紹介してくれて、すぐ予約を取りました。検査してみたらまぁ…数値がとんでもなく悪かった(笑)。それまでも健康診断などで、基本的な検査はやっていたけどそこまでの数値は出たことがなかったし、母親がⅡ型の糖尿病なので、自分もそういう可能性があるとは思っていました。
ただ、そこで大坂先生が言った「治りますよ。大丈夫です」の言葉が本当に大きかった。
――診断を受けて、イメージは変わりましたか?
鳥羽シェフ:糖尿病って、なんとなく「一生治らない」とか「食事が制限される」というイメージが強いじゃないですか。僕も以前は、罹患したら絶望って印象を持っていたんです。でも勉強してみたらけっこう世間のイメージとギャップがある病気だなっていうのがわかったんですよね。
ある程度インスリンを打ったりとか、上手にクスリと付き合っていけば、必ずしも普通の生活ができないわけじゃない。
大坂先生によると膵臓は回復できる臓器らしいんですね。疲れていてうまく機能しない時は上手に休ませてあげるのがいいと。だから膵臓の変わりにインスリン注射を打ってあげて、膵臓をお休みさせてあげて、最終的には本来の働きをしてもらうやり方が良いのではと提案されました。
なので、今はインスリン注射とインスリンの働きを良くする薬と、食欲をコントロールしてくれる薬を併用しています。いま診断されてから約3か月くらいたちましたが、当初打っていたインスリンの量も1/5くらいに減ったんですよ。
