50代は脳のポテンシャルが目覚めるとき—今こそ学びの絶頂期 脳内科医 加藤俊徳先生が解説
「記憶力が悪くなったのは年齢のせい」と思っていませんか? 実はそれは大きな勘違い!でした。脳内科医 加藤俊徳先生の話題の新刊『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』から、一部を抜粋してお届けします。第3回は、脳の「ゴールデンタイム」は中年以降がピークという話。
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その思い込みが“記憶力”を止めていた!?脳内科医がやさしく教える、中高年からの記憶術中年期は超脳野(スーパーブレインエリア)の成長期
脳の中には、複雑な情報処理を行う部分があります。脳の「エリート集団」とも呼べるその場所を、私は「超脳野(ちょうのうや)」と呼んでいます。
超脳野には、以下のようなものがあります。
❶ 超 側頭野(ちょうそくとうや)
...記憶や知識の蓄積を担う。30代が成長のピーク
❷ 超 頭頂野(ちょうとうちょうや)
...情報をもとに分析や理解をする。40代が成長のピーク
❸ 超 前頭野(ちょうぜんとうや)
…実行力や判断力を司る。50代が成長のピーク
人間だけが持つ3つの超脳野の働きと成長の旬
これらの高次的な脳の力は、中年期以降がピークで、後天的に伸ばしていけるものです。つまり、学ぶには絶好の時期だといえるでしょう。
脳全体の最盛期は40代後半から50代です。皆さんが「老い」を感じる頃が、実は脳の〝旬〟なのです。結婚や就職、仕事......ライフステージのさまざまな変化を経験し、新しい刺激を受ければ受けるほど成長する脳の高次機能が熟成をするのは、中年以降。
30代〜50代、特に45歳から55歳までの期間は人生における脳の「ゴールデンタイム」といえるでしょう。
さらに大人の脳は、いくつになってからでも「学びたい」という欲求があれば驚くべき成長ができる可能性を秘めています。それはゴールデンタイムを過ぎた60歳でも80歳でも同じ。
繰り返しになりますが、脳は生涯成長をし続ける仕組みを備えています。ですから、脳の「衰え」を感じた場合、脳の成長が滞り始めているサインです。
たとえば、得意なことが変わっていくだけで、以前できたことができないために、私たちはその変化を「老化」だと思いこんでしまうこともあります。
脳細胞の減少=老いではない
脳の仕組み、脳細胞の数だけで見れば、1歳前頃から脳細胞がゆるやかに減少していくのは事実で、これを「老化」と捉えることもできるでしょう。しかし、脳細胞の減少と、脳の成長は全くの別物です。
脳細胞の数だけでいえば、一生のうちで最も脳細胞が多いのは生まれたばかりの乳児期です。脳細胞がいくら多くても、細胞同士をつなぐ情報伝達回路のネットワークが形成されていなければ、脳を機能的に働かせることはできません。
脳の力は、脳細胞同士のネットワークを発達させることで成長します。
年齢とともに経験を積み重ね、さまざまな情報を処理していくことによって脳に刺激が与えられ、脳細胞同士のネットワークが広がり、脳の連携が強化されていきます。このネットークの強化は、遺伝的なものではなく、後天的に伸ばしていくことが可能なのです。
▼次回のテーマは「世間でよく聞く暗記法はどれが正しい?」▼
※この記事は『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』加藤俊徳著(KADOKAWA)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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