記事ランキング マンガ 連載・特集

60代・人気インスタグラマーハナ子さん。誰もがうらやむ暮らしを手放し、バツイチぼっちになったその理由とは?

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

ハナ子さんは昨年、またたく間に人気インスタグラマーとなった話題の人。30代で医師と結婚したものの、50代で離婚し、誰もが憧れるような暮らしを手放し、一人暮らしを始めます。その理由や暮らしぶりを語ってもらいました。

▼あわせて読みたい▼

≫≫「このアタシが70歳になるなんて!」イラストレーター本田葉子さんのごきげんなキッチンづくり

PROFILE
ハナ子さん● インスタグラマー、動画クリエイター。1962年、北海道生まれ。30代で結婚し50代で離婚、60代で単身上京した。インスタグラム「バツイチぼっち60代はじめての東京暮らし」が話題となり、著『60代、ひとり暮らしのはじめかた ぜんぶ捨てて、人生後半が輝きだした』(KADOKAWA)を出版。催眠療法などを学び、セラピストとしての活動歴ももつ。

ハナ子さんの人生ヒストリー

1993年 秘書として働いていた病院の研修医と結婚
1996年 長女誕生
1998年 二女誕生
2007年頃 「やるべきことをやっていない」という焦燥感にさいなまれるように
2013年 12月 夫に離婚を申し出る
2014年 7月 離婚成立。高校生だった二女とアパートで2人暮らしをスタート
2016年 母の認知症が進んだため実家に戻り、両親との3人暮らしに。ものがあふれていた実家の片づけを始める
2020年 施設で暮らしていた母を見送る
2023年 父が長期入院から施設へ。実家の売却を決め、東京へ引っ越すことを決意
2023年10月 インスタグラム開設
2023年11月末 単身上京。ひとり暮らしを始める
2023年12月末 インスタグラムのリール動画がバズる
2024年 1月 実家の売却手続きが完了
2024年 4月 父を見送る
2025年 3月 初の著書を出版

「生きにくさ」に気づき、ぬるま湯を出ると決心

15人だったインスタグラムのフォロワーが、わずか20日間で7万人以上に! そんな驚異的なスピードで人気インスタグラマーとなったハナ子さん。離婚や実家の売却を経て、61歳で北海道から縁もゆかりもない東京へ単身移住する、まさにその日の心情を、飛行機の窓から見た東京の風景とともに投稿したことが発端だった。「つくりものではないリアルさに共感してもらえたのかも」と、今でこそ笑顔で振り返るハナ子さんだが、新生活のスタート当時、ワクワクした気持ちは皆無。北海道に残してきた父親のことなど、不安の尽きない毎日だったそう。

家事を完璧にこなさないと存在価値がないと思っていた

ハナ子さんの結婚生活は、他人から見たら「何不自由のない幸せな暮らし」だった。夫は医師で2人の娘にも恵まれ、家中を暖めてくれるセントラルヒーティングや白いアイランドキッチンを備えた注文住宅も建てた。
「アレルギーのある娘のために給食のメニューと同じ対応食を作って持たせたりして、義母から完璧と言われるほど家事も頑張っていました。家族のために忙しく働いていないと存在価値がないと思い込んでいたんですね。その一方で、40代半ば頃から『いつも私だけ』という疎外感や、『このままでいの?』『やるべきことをやっていないのでは?』という焦燥感を抱くようになりました」
当時、救いを求め興味のあったスピリチュアル関係の書籍を手に取っていたハナ子さん。そこで出合った「ぬるま湯を出る」という言葉が心に響いた。
50代になっていたある日の早朝、すでに会話がなくなっていた出勤前の夫に、「朝ご飯食べない? ベーグルがあるよ」と珍しく声をかけ、緊張でこわばりながら「離婚しない?」と切り出したのだった。

東京で花のある暮らしを楽しんでます

「花屋で働きたい」という夢は未経験ゆえ叶わなかったが、上京後、フラワーアレンジメントのレッスンに通い始めた。「アジサイとバラが好きです」

木枠の姿見は、古きよき時代の英国をイメージして額縁店でオーダーしたもの。意外なことに北海道時代は花を飾る習慣はなかったとか。

朝食はリゾットが定番。「熱々の鍋を運ぶのにミトンがあれば便利ですが、今あるもので代用してものを増やさないように心がけています」

撮影/佐山裕子(主婦の友社) 取材・文/志賀朝子 

※この記事は「ゆうゆう」2025年6月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ

画面トップへ移動