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南方熊楠の『詛言に就て』あらすじ紹介。不幸や災厄を願う恐ろしい言葉—呪詛の文化史探訪

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ゆうゆうtime編集部

人を呪(のろ)う言葉、詛言(そごん)。軽々しく交わされる言葉に秘められた意味とは?南方熊楠の『詛言に就(つい)て』では、歴史と異文化における呪詛(じゅそ)の事例を掘り下げ、私たちに驚きと考察をもたらします。

詛言とは—その定義と問題点

「詛言に就て」で語られる詛言とは、他者に不幸や災厄を願う言葉のことを指します。例えば、「死んでしまえ」や「早くくたばれ」といった日常的に投げかけられる言葉は、表現の軽さに反してその本質には恐ろしい願望が潜んでいます。本作では、古代から今日に至るまで詛言がどのように用いられてきたかが詳述されています。特に、古代では「詛言」は単なる言葉以上の力を持つと信じられ、不幸を実際に引き寄せると考えられていました。この点は不変的ですらありますね。

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歴史に見る呪詛の威力

南方熊楠は、古事記や日本書紀を始めとする多くの歴史資料を引き合いに出し、呪詛の文化がいかに恐れられたかを解説します。例えば、天若日子を含む古代日本の神話では、神々が呪術や詛言を駆使して敵を討つシーンが記録されています。また、書紀では磐長姫が木花開耶姫をねたみ、皇孫の短命を呪った結果、命が長く保たれなくなったとされています。これらの例から、言葉の力がどれほど信じられ、社会制度や個人の運命に影響を及ぼしていたかが読み取れます。

詛言の地理的多様性—日本から世界へ

「詛言に就て」では、日本だけでなく世界各地の詛言文化も考察されています。インドでは宗教的な呪いや、トダ族の奇妙な儀式などが紹介され、詛言がどのように人々の生活と結びついていたかが示されます。さらに南洋や中国、ヨーロッパでの呪詛の事例も取り上げられています。例えば、支那(中国)では、悪政に苦しむ民が為政者を呪う詛言が記録されており、詩や故事にもその影響が見て取れます。また、東ヨーロッパの吸血鬼伝承では、「呪言」が死後の姿まで作用すると信じられていました。

現代にも響く、詛言と倫理の考察

南方熊楠はまた、現代の社会生活においても詛言が軽々しく用いられがちであることを指摘します。その軽率さが他者への深刻な影響を及ぼす可能性を警告しています。古代の呪詛から変化し、日常的な口論や感情の発露に変わった詛言。その裏に潜む恐れや信念が失われることで、言葉の持つ力と責任が忘れ去られている現実を、熊楠は容赦なく突きつけるのです。

まとめ

南方熊楠の『詛言に就て』は、言葉と呪術の歴史をひもときながら、人類の精神的文化的な歴史を探るというユニークな視点を提供します。古代から現代まで、多彩な事例を通じ、詛言が単なる言葉以上の重みを持っていたことに改めて気づかされます。また、現代人が平易に使用する言葉にも、深い倫理的考察が求められるという課題を提示しています。その視点を取り入れることで、私たちは言葉の力と責任について新たに考えさせられるでしょう。熊楠の知識の広さと深さに驚きつつ、ぜひこの物語的エッセイを手に取ってください。

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※この記事は生成AIが作成しました。正確性を保証するものではありません。

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詛言に就て

南方熊楠(著)
青空文庫(刊)
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