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認知症母の言葉「若いってスゴイわねえ」に込められた母の本音とは?【認知症母との介護生活#50】

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ぱいなっぷりん

60代主婦の日常を、4コママンガとエッセイにしてブログで配信をしている、ぱいなっぷりんさん。その中から、「認知症母との介護生活」を順に紹介していきます。

▼「認知症母との介護生活」マンガ 1話から読む▼

>>想像の遥か上を行く発想をする母に、考えたことは?【認知症母との介護生活#1】

母に届いた郵便物を仕分けたら?

最近の
母の 口癖

若いって スゴイわねえ

その言葉を 発するのは
若い人たちの ちょっとした行動

例えば

母が もう何年も
その一部しか 思い出せなかったメロディを
娘 ドラ子が ぱぱっと

それ この歌じゃない?

と スマホで検索して
聴かせてくれた時や

ママチャリの前後に 子どもを乗せて
道を疾走しているママを 見かけた時

だって それらは
高齢の母に してみれば
逆立ちしたって できない芸当

そして
そう思わされることが
日々 多々 あるんだろう

マンガに描いたように
その言葉を
私に対しても 使ってくる

まあ 母に比べればね

体力は あるし
スマホも
取り敢えずは 使えてるし

でも
そんな 91歳の言葉を
真に受けては いけない

こちらも 既に 60代

つい先日も
美術館に行った時
シニア割引 使えちゃったしね

数年前まで
母は
友人たちと それらの割引を使って
お得に 楽しく 出掛けていた

それを見ていた 私は

自分にも 早く その日が来ないかな

楽しみに待っていた

ようやく そういう年齢に達して

美術館に一緒に行った 友人は
私より 1歳年下だったので
その日は 私だけが 割引になって

なんか 申し訳ないね~

なんて 舞い上がって 言ったけど

でも
本当は あの時

お得になった うれしさ半分

残りの半分は

ああ 友人は まだ現役扱いで
私は
社会から 庇護される立場になった

と思って

オトクが大好きな自分としては
ちょっと意外だったんだけど

複雑な気分だった

そして

今まで 母に

もう 年なんだから 仕方ないよ

とか

今まで 頑張ってきたんだから
これからは
やってもらえばいいんだよ

といった
やさしさのつもりで かけていた
そういう言葉は

例え
91歳 認知症であったとしても

必ずしも 母の望む言葉では
なかったのかもね

と反省したり

むしろ
母が 発する

若いって スゴイわねえ

その 感嘆と 羨望の言葉の裏に
チラと見える
わずかの嫉妬こそが

実は
母が 生きていく上で
大きなエネルギーに なっていて

その気持ちを
ツンツン と
軽く 刺激するのも
大切なのかもね

な~んて
思ったりしたのだった

▼次回はこちら▼

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