記事ランキング マンガ 連載・特集

大御所ぞろい!【中尾ミエさん79歳の誕生日パーティー】に潜入!中尾ミエさんが語る80歳の壁とは?

公開日

更新日

ゆうゆうtime編集部

79歳の誕生日を迎えた2025年6月、プライベートでバースデーパーティを開いたミエさん。歌やバンド、タップなど、さまざまな出し物を見て笑顔満開!気の置けない仲間たちとの楽しいひとときをこっそり覗かせていただきました。軽やかに年齢を重ねるヒントも見つかるはず。

誕生日祝いを利用して大人の発表会を開催!

6月6日、誕生日を迎えて79歳に。翌7日には、近くのダイニングバーでバースデーパーティを開催しました。仕事ではなく完全にプライベート。私の遊び仲間が全員集合してくれました。 
私の誕生日祝いではありますが、それを口実にみんなで楽しもうと思って企画したんです。参加条件は、個人でもグループでもいいから何か出し物をすること。見るだけ、聴くだけはダメ、です。 
私の趣味の一つである俳句の会「微笑の会」のメンバーはコーラスを発表。ご近所の公園仲間「ミエ道場」のメンバーは、毎朝一緒にやっている歩き歌で会場を盛り上げました。私の秘書が「令和ミエバンド」を結成してドラムを演奏、町亞聖さんはピアノ。他にもソロで歌う人がいたり、タップを披露する人がいたり、出し物がいっぱいです。私がプロデュースしているビッグバンド「ヴィンテージオーケストラ」も入って、パーティを盛り上げてくれました。

これぞ大人の発表会! 年齢を重ねると、人前で歌ったり、習い事を披露したりする機会なんてほとんどないでしょう? だから私の誕生日を利用して、みんなの発表の場にしたかったんです。パーティの日までみんな必死に練習していたし、当日も自分の出番が終わるまで緊張していたと思うけれど、終わってみればその緊張感もまた新鮮で楽しいのよね。
 それに、私と同世代の仲間の中には、普段あまり出かける機会がない人も多いんです。そういう人がたまにはおしゃれして出かける場をつくれたらいいな、とも思いました。だから参加者には「めいっぱいおしゃれして来てね!」。おしゃれして、ステージで発表して、みんな笑顔に。そう頻繁にはできないけれど、チャンスがあればこれからもそういう場をつくっていきたいなと思っています。

80 歳は「どうってことない」。 先輩方の言葉を励みに

さあ、いよいよ70代ラストイヤー。1年後には80歳! 
でもね、あまり気負いはないんです。それは、先日「徹子の部屋」に出演させていただいたとき、(黒柳)徹子さんに「80歳ってどうでした?」と伺ったら、「どうってことないわよ」とおっしゃっていたから。徳光(和夫)さんのラジオ番組に呼んでいただいた際も、「80歳、どうでした?」と訊ねると、「いやー、なんか知らないうちに過ぎましたよ」とのことでした。
振り返ってみれば、69歳から70歳になるときも全然何でもなかったですからね。ただ、還暦を迎えるときはちょっと違いました。還暦ってやっぱり、いろんなことが変わる節目の年。少し前までなら、お勤めしている人は定年退職になったわけですから。逆に、還暦を迎えて条件がよくなることもありますよね。公共交通機関や娯楽施設など、いろいろなところでシニア割引サービスが提供されています。だから私もワクワクして、60歳になってすぐに映画館に映画を観に行きました。「シニアです」って言うのが嬉しくて。

だけど80歳になるときって、そういう特典がないのよね。もうそれがつまんない。特典があると楽しいのに。私が暮らす自治体では、愛犬が15歳を過ぎたときに賞状みたいなものをくれました。賞状はいらないけれど、人間も還暦以降は10年おきに何かご褒美が欲しいなあ、なんて思っています。とにかく、80歳ってけっこう大きな壁だと思っていたけれど、先輩方は80歳の壁も「どうってことない」とおっしゃる。だから私もこれからも変わらず、楽しくやっていきたいと思います。
この『ゆうゆう』の連載も、私にとって大きな励みになっているのよ。初回で「80歳まで体型をキープしてドレス姿を披露する」なんて宣言しちゃったから、ジム通いを週2回に増やして、電車で移動して。おかげさまで、です。

【まとめ】中尾ミエさんからの3つの教訓

1. 「80歳の壁」にとらわれず、年齢をしなやかに受けとめる

「80歳の壁なんてどうってことない」という言葉には、年齢に縛られず人生を楽しむ姿勢が込められています。還暦や古希といった節目は確かに大切ですが、「80歳だから特別な試練がある」という思い込みにとらわれる必要はありません。むしろ、日々の生活を軽やかに積み重ねていくことで、自然と次のステージに進むことができる──そんな前向きな視点が大切かもしれません。50代・60代の女性にとっても、年齢を“壁”ではなく“通過点”と捉えることで、心がふっと軽くなるはずです。

2. 自分でつくる「楽しむ仕掛け」が人生にハリをもたらす

記事から浮かび上がるのは、年齢を重ねても「自分の時間」を能動的につくることの重要性。友人と集まる機会を企画したり、おしゃれして出かける日をつくったり、小さな“発表の場”を持つなど、目的をもつことで毎日が特別になります。特別なスキルがなくても構いません。大切なのは、自ら楽しみを仕掛ける姿勢です。50代以上の女性にとっても、日常の中に「ちょっとした非日常」を混ぜることで、暮らしのリズムが整い、前向きな気持ちが生まれていきます。

3. 体を動かし続けることが「これからの私」を支えてくれる

中尾さんがジム通いを続け、移動もできるだけ電車を使うなど、体力づくりに前向きな姿勢は印象的です。特別なトレーニングではなく、日々の生活の中で自然に体を動かすことが、年齢を重ねても“動ける自分”を維持するコツ。50代からは体力の変化を実感しやすい時期ですが、無理のない範囲で体を動かす習慣を持つことが、未来の自分を助けてくれます。「やらなきゃ」ではなく「続けられることを気持ちよく」がポイント。小さな積み重ねが、自分らしい人生の土台になります。

▼中尾ミエさんの他の記事▼

>>中尾ミエ×井村雅代【スペシャル対談】70代同士の本音トーク!「定年後の生き方の探し方とは?」 >>【中尾ミエさん教えて!】67歳、「自分が楽しいと思えること、やりたいこと」がわかりません >>79歳を迎えた【中尾ミエさん】「実はひとりじゃ何もできない…」そんな不安を解消してくれた趣味とは?

撮影/玉置順子(t.cube)、北川大輔
取材・文/本木頼子

画面トップへ移動