40カ国以上を旅した作家・角田光代さん。海外旅行では必ず作る「旅ノート」その中身は?
再訪した時に変化を感じられるように
③昔も今も旅ごとに「旅ノート」を残している
20代のひとり旅のときから、どんな旅でも海外に出かけるたび一冊のノートを用意して記録。「行きたい所や、1日ずつ使ったお金、泊まった所、飲み食いしたもの、どこに行って誰に会ったのか、どんなことがあったか、何が印象に残ったかなどを書いています」。ノートを見ると、旅の細部まで思い出すことができる。同じ土地を再訪し、ノートを見てその変化を再確認することも。貴重な旅の記録は膨大な冊数に。
④食事はできるだけその土地のものを
海外に行ったら日本食も中華料理も食べない角田さん。「その地のものを食べないと、その土地に行った気がしません。食堂系が好き」。地元の人がおいしそうに食べている食堂、屋台。その土地の人とのふれ合いも生まれる。
⑤デジタルの便利さが 一番変わったこと
初めての場所でも、インターネットで簡単に宿を選んで予約できるようになった。旅先ではスマホがあれば地図やガイドブックがなくても、行き先や目的地を検索できる。「便利ですが、地図も情報もなく、とりあえず行ってみようという旅は、もうできないでしょうね……」
角田さんの旅を本で味わうならこの2冊!
角田さんと一緒に旅をしているようなワクワクドキドキ感が味わえ、すぐにでも出かけたくなるおすすめのエッセイ集。
いつも旅のなか
帝政時代の亡霊たちの気配を感じるロシアの旅、「理解不能に陥るくらいのなにもなさ」を体感したモンゴル、「明るい未来」を感じた台湾旅……。角田さんの旅の多彩さに驚く。
KADOKAWA/角川文庫
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いきたくないのに出かけていく
現地集合、食事時間以外自由行動、現地解散の友人との旅、とんでもないことが起こるのでは、と警戒して出かけた夫とのインドの旅、マラソン大会参加のマドリッド弾丸旅行などなど。
KADOKAWA/角川文庫
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撮影/中村彰男(人物)、角田光代(旅の写真)
取材・文/田﨑佳子
※この記事は「ゆうゆう」2025年10月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
