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脳の専門家・加藤俊徳さん直伝! シニアの脳を若返らせる【ウォーキング】の「継続術」とは?

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恩田貴子

筋肉と同じように、歩くことで脳も強化することができる―。そう話すのは、脳の専門医・加藤俊徳さんです。脳が若返り、心身の不調が改善するウォーキングのメカニズムをご紹介します。

▼前編はこちら▼

>>脳の専門医が教える!【ウォーキング】で不調改善&生き生きとした毎日を手に入れるコツとは?

お話を伺ったのは
加藤俊徳さん 加藤プラチナクリニック院長

かとう・としのり●脳内科医、医学博士。
脳科学・MRI 脳画像診断の専門家として、これまで1万人以上の診断、治療を行う。また著書を通じて、脳を元気に保つための方法をわかりやすく伝えている。
著書に『最強のウォーキング脳』(時事通信社)他。

ウォーキングを始めてから毎日「人生が楽しい!」と感じています

イライラして怒りを抑えられない、やる気が出ない、物忘れが増えた、疲れが取れない、よく眠れない、スマホを見るのがやめられない……。そういった悩みを抱えている人は、運動負債がたまっている可能性が高い。

「クリニックを訪れる患者さんの中でも、このような症状を訴える方には、特に強くウォーキングをすすめています」

また、寝つきが悪い、夜中に目が覚めるなど、シニア世代に多い睡眠の悩みも、歩くことで解消することが可能だ。

「ウォーキングをした日は、眠りが深くなり、睡眠時間も長くなります。なぜなら、脳は日中に使った部分を休め、老廃物を排出するために眠るので、よく使った脳番地ほど深く眠ることが明らかになっているんです。私はウォーキングをしているので毎日8時間以上、ぐっすり眠れていますが、歩行距離が足りない日は睡眠時間も自然と短くなりますね」

加藤さん自身、毎日のウォーキングを欠かさないウォーキング愛好家。仕事場のクリニックまで徒歩で通い、診察の合間には歩くことでリフレッシュしているそう。

「毎朝ウォーキングをしてから、仕事を始めるのがルーティン。よく『歩き疲れて仕事にならないのでは?』と聞かれますが、全く逆です。歩いたほうが脳がスッキリ目覚めて、仕事のスイッチが入ります。私にとってウォーキングは、日中の活動性を高め、維持するために必要不可欠な習慣。今、私は64歳ですが、毎日が楽しいし、年を重ねるごとに『今の自分が最高』といえる。歩くたびに自分が健康であることに感謝し、生きている実感を得ています」

加藤さんのウォーキングのお供

リュックの中にはイヤフォン、エコバッグ、ウエットティッシュ、水を常備。朝日を浴びることで脳と体の活動スイッチが入るため、朝はサングラスを使わない。

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