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脳の専門家・加藤俊徳さん直伝! シニアの脳を若返らせる【ウォーキング】の「継続術」とは?

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恩田貴子

自分に合った歩行距離の見つけ方

私たちが実際にウォーキングをする場合、まずは毎日継続して歩ける、自分に合った距離を見つけることが第一歩となる。

「目安としては、日中座っていることが多いなら1日1時間半くらい、立ち仕事と半々くらいの場合は40分前後が目安。ですが最初から無理をする必要はありません。おすすめは、最初は1キロから始めて、少しずつ距離を増やしていく方法です。歩いた距離と睡眠時間を記録し、翌日の体調をチェック。翌日に疲れが残らず、日中眠気に襲われないようなら、それが自分に合った歩行距離です」

歩く時間帯も、自分の生活リズムに合わせればOK。ただし、効果が異なるため、求める効果によって時間帯を選ぶのもおすすめだ。

「朝のウォーキングには、脳を目覚めさせ、やる気をアップさせる覚醒効果があります。昼は、仕事や家事で疲れた脳をリセットし、次の行動へのスイッチを入れる効果が。夕方から夜にかけて、スピードを落としてゆっくり歩くと、脳の疲れが癒やされ、血糖値の上昇も穏やかになります」

加藤さんの 一日平均歩行距離は 5.6キロ!

「いろいろ試しましたが、日中頭が冴え、夜もよく眠れるのが4.5キロ。最近はまた少し距離を増やしています」

歩くことでわかる自分の心と体の声

今日は足取りが重いな、頭が冴えているな……。毎日歩いていると、体調の微妙な変化に気づけるようになると加藤さんは言う。

「家に閉じこもっていると、昨日と今日の違いを感じにくいものですが、歩くことで脳に新しい刺激が加わり、心身のわずかな変化を捉えられるようになります。日々の健康管理にも役立ちますよ」

せっかく歩くなら、脳をさらに活性化させるアレンジを加えてみよう。おすすめは「しりとり」。

「しりとりは集中力を高め、記憶力を鍛えるのに最適です。歩きながら考えることで脳全体が刺激され、また余計なことを考えずにすむのでストレス解消にもなります。さらに記憶力を高めるなら、『積み上げしりとり』が◎。『ネコ』『ネコ、米』『ネコ、米、メダカ』というように、それまで出た単語をすべてつなげて言います。私もよく息子とウォーキングをしながらやっているのですが、これがなかなか難かしい。思い出すのに必死で、一緒に歩く息子にいつも『お父さん、歩くスピードが落ちてるよ!』と笑われています(笑)」

いいとわかっていても続けるのが難しいのが運動。最後に、三日坊主にならないためのコツを聞いた。

「一番のコツは、ウォーキングを特別な運動だと思わないこと。通勤や買い物のついで、くらいの気持ちで十分です。二つ目は、ごほうびを見つけること。好きなカフェや雑貨屋さんなど目的地を設定すると、楽しく続けられますよ」

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撮影/柴田和宣(主婦の友社) 

※この記事は「ゆうゆう」2025年11月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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