言い間違いに要注意!【伝家の宝刀】はどういうときに使う手段のこと?【クイズ】
【伝家の宝刀】の正しい意味は【ア】
もともとの意味はア。
「伝家」は「代々家に伝わること」、「宝刀」は「宝物として大切にしている刀」のこと。「伝家の宝刀」は「代々家に伝わり、宝物として大切にしている刀」という意味ですが、そこから転じて「いざというときに使う、取って置きの手段」という意味で使われます。「奥の手」や「切り札」と似た意味です。
めったに使わない奥の手を意味する「伝家の宝刀」ですが、「○○投手の伝家の宝刀、フォークボール」のような使い方を耳にすることも多く、そこから得意技、よく使う手段という意味を連想するのかもしれません。
また、発音が似ているせいか、「伝家の宝刀」のことを「天下の宝刀」という人もいるようです。平成24年度の「国語に関する世論調査」では、「天下の宝刀」「伝家の宝刀」のどちらの言い方をするかを尋ねたところ、「伝家の宝刀」が54.6%、「天下の宝刀」が31.7%という結果が出ました。天下に名高い名刀のことなので、「天下の宝刀」という連想がはたらいているのかもしれませんが、この言い方は誤りです。
用例
○ 首相は衆議院解散という伝家の宝刀を抜いた。
○ 最終的に、伝家の宝刀というべきストライキを決行した。
▼あわせて読みたい▼
>>【しのつく雨】は「どしゃ降り」?「小雨」? 間違って覚えがちな日本語【クイズ】 >>【天地無用】の正しい意味、知ってる? 間違って使うと荷物が大変なことに…【クイズ】 >>7割近い人が間違って使っている!?【失笑】の正しい意味とは?【クイズ】
間違いやすいことばの意味探し辞典
三省堂編修所 編/三省堂
「雨模様」って、雨が降ったりやんだりしているようす? 雨が降りそうなようす?
「気が置けない」って、気配りをしなくてよい間柄? 気配りをしなくてはならない間柄?「やおら」って、急に? ゆっくり?
勘違いしやすい言葉、間違いやすい意味を、語源や世論調査の結果をもとにわかりやすく解説。勘違いしやすい理由や使う際の注意点などにも触れ、言葉の意味に自信のない人必携の一冊。
※詳細は下記のボタンより
※この記事は『間違いやすいことばの意味探し辞典』(三省堂)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
