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あなたも間違って使っていない!?【琴線に触れる】の正しい意味とは?【クイズ】

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ゆうゆうtime編集部

【琴線に触れる】の正しい意味は【イ】

もともとの意味はイ。

「琴線」は、琴やバイオリンなど弦楽器の弦のことを指します。「琴線に触れる」は、人間の心情をこれにたとえて、ものごとに感動して心が動き、共鳴するということを表す言い方です。

語源は諸説ありますが、中国故事の説が有名。琴の名手である伯牙(はくが)が親友である鐘子期(しょうしき)のために琴を奏でた際に、音色を聞いただけで伯牙の心情を理解し、感銘を受けましたた。このことが由来となり、胸の奥に秘めた感情が動くようすを表す言葉になったとされています。

しかし、平成27年度の「国語に関する世論調査」では、「怒りを買ってしまう」が31.2%、言葉の意味がわからないと回答した人が21.8%であり、「感動や共鳴を与える」は38.8%にとどまりました。

これは、同じ「触れる」を含む「逆鱗に触れる」と混同していると考えられます。「琴線」を心の急所ととらえて、触れられたくないことや不快な話題に触れて相手を怒らせてしまうという意味で使われているようですが、本来の使い方ではありません。

また、人を感動させた言葉や作品、ものごとが主語になります。自分が感動したときに「私が琴線に触れた」という形では使いません。

用例

○ 彼女のスピーチは、私の琴線に触れた。
○ その物語は多くの人の琴線に触れる内容だった。

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※この記事は『間違いやすいことばの意味探し辞典』(三省堂)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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