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老人ホームは親不孝?親の【高齢者施設入居】我が家の場合「みずから施設入居を決めた父…」

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ゆうゆう編集部

老いていく親の「少しでも長く家にいたい」という願いをうち消し、施設に入れることは親不孝なのでしょうか? ここでは、読者の体験談をご紹介します。

親の施設入居体験、我が家の場合

グループホーム

「家でできることはもう十分やった」ケアマネさんの言葉に背中を押されて

Y・Oさん(58歳・東京都)
母(86歳)は、60代の頃の脳梗塞の影響で半身に麻痺があり、数年前から認知症に。長く父が介護をしていたが、85歳でグループホームへ入居。父は2023年逝去。

母は60代に二度、脳梗塞で倒れて左半身が不自由になり、78歳ごろから認知症の症状が出始めた。幻視の症状も表れ、被害妄想が強く、家を脱走することも。「自分が面倒をみる」と言ってた父だったが、90代になって負担が重くのしかかるようになり、そのサポートしている私の精神状態も限界に。しかし施設入居を提案しても、母は「なぜ私がそんなところに行かなくてはいけないの!」と激怒。

最終的には「家でできることはもう十分しました。施設に入るほうが皆さん全員にとっていい」というケアマネさんの言葉に背中を押され、施設探しをスタートした。見学もし、親切でアットホームな雰囲気のグループホームに決めた。母には「見学に行こう」とだまして施設に連れていき、そのまま置き去りにするようにして帰ってきた。すごく怒っていた母だが、認知症がいい形ではたらき、夕食時には怒りを忘れてごきげんになっていた。現在は月1~2回面会に行き、おしゃべりをする。母は、やはりうれしそうだ。母は今、すっかり施設に慣れて、健康的で穏やかに暮らしている。私も母から一歩離れたことでカリカリせずに向き合える。お互いにとって、とてもよかったと私は思っている。

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