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将来の不安や昔のことが頭をよぎる日に。心を「今」に戻してくれる、1本とは?【元自衛官のアドバイス】

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わび

一度折れた心は、もう強くなれない——そう思っていませんか。元幹部自衛官のわびさんは、自衛官時代にメンタルダウンを経験した当事者。そこから立て直し、いつしか「鋼メンタル」と呼ばれるまでに。心の強度を育てるために、日々欠かさず続けている習慣とは? 話題の新刊『元幹部自衛官が教える メンタルが壊れない23の習慣』(朝日新聞出版刊)から、第4回は、余計なことばかり考えてしまうときにおすすめのルーティン!

▼前回はコチラ▼

>>寝グセでも身だしなみでもなく「朝起きて必ず整えるもの」元幹部自衛官が教える、強い心の作り方

時空を彷徨う意識を今に持ってくる

1日が終わっておうちに帰ってきても、なんだか落ち着かないことってありますよね。

特に疲れているときは、将来のことを考えてしまったり、過去のことを思い出したりして、何も手につかず、無駄な時間を過ごしがちになります。

私も油断していると余計なことばかり考えてしまうのですが、そんなときって自分の意識が時空を彷徨(さまよ)っているときだと気づき始めました。

どういうことかというと、今この瞬間を生きているはずなのに意識だけが将来や過去を行ったり来たりしているんです。

疲れているときに意識が将来に向いていると不安を召喚しますし、過去に向いていると後悔を掘り起こします。

意識が今にとどまらず、時空を彷徨うことで、頭の中が不安や後悔だらけになってしまうんです。

そうなると、おうちに帰ってきてもなかなか落ち着くことができないので、ごはんを美味しく食べることができないし、趣味や推し活にもハマれなくなってしまいます。

なので、時空を彷徨う自分の意識を今ここに持ってくるようなルーティンを作ることが大事になってきます。

この「意識を今ここに持ってくる」で、真っ先に思いつくのが「禅」です。

禅の教えでも、過去や未来に囚(とら)われず、今自分ができることに集中して生きることが大事だと説かれています。

そして、そのための方法が坐禅になります。

坐禅は、身(姿勢)を整え、息(呼吸)を整え、心(意識)を整えることで、今ここにあるありのままの自分と世界を見つめることができると言われています。

「それじゃあ、坐禅をルーティンに!」と言いたいところですが、そう簡単にできるものでもなさそうですし、すぐに挫折してしまうと思います(私も以前ルーティン化しようと試みましたが、すぐにあきらめてしまいました……)。

そこで、私が今も続けられているおすすめのルーティンがお香です。

私は自分の意識が過去や未来に囚われて、思考が後悔や不安に支配されそうなときはお香を焚(た)くようにしています。お香から漂う絹のような滑らかな煙の揺らめきは、紛れもなく今ここにあるものです。そして、その煙が纏(まと)う優雅で落ち着きのある香りもまた、今ここにある感覚になります。

お香の煙の行方(ゆくえ)を追い、その香りを感じることで、何となく今に意識を向けることができてくるんです。

禅の修行でも集中力を高めるために禅香を焚くと言われているので、少なからず今に意識を持ってくる効果があるのだと思っています。

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