「60代になって世帯年収が1000万円超→約250万円に激減…住宅を売却すべき?」自営業夫婦の家計簿をチェック!
【アドバイス】今のままでは、15 年で貯蓄がゼロに! 自宅売却で手元のお金を増やし、前向きに老後を迎えましょう
夫婦ともに自営業でバリバリ働いて、お金の心配などしたことがなかった百合子さん。ところが、60代に入って仕事が激減し、月収が夫婦で15万円まで減少。「住宅ローンを完済しているとはいえ、生活費が全然足りなくて……。夫が年金を繰り上げ受給していますが、国民年金だけでは“焼け石に水”で、毎月10万円近い赤字。あとを継ぐ子どももいないので、自宅マンションを売却して老後資金を増やすべきか悩んでいます」と、話す。
実際、今のまま年間100万円以上の赤字が続くと、手元の老後資金は15年ほどで底をつく。畠中さんも、「今後30年続く老後を資金不足におびえながら過ごすより、自宅を売却して老後資金を増やしておくほうが安心。厳しい判断ですが、60代で元気な今なら、前向きに新しい人生を始められます」と、アドバイス。
自宅エリアは人気が高く、売れば7000万円になりそう。
「マイホームの場合、売却価格が購入価格を上回っても3000万円までは譲渡所得から控除されるので、全額老後資金にできるはずです」
生涯安心して生活できる家計のコツを伝授!
持ち家の売却を考えるなら、まず住み替え先を決めましょう
持ち家があっても金融資産が少ない場合、自宅を担保に金融機関からお金を借りる「リバースモーゲージ」を使う手もあるが、「あとを継ぐ子どもがいないので、売却して現金化したほうが利息がかからず、手続きも簡単です。
売却を急ぐと不動産屋に足元を見られて買いたたかれがちなので、先に転居先を探し、時間をかけて売却しましょう」。
高齢になると賃貸住宅は借りづらくなるが、60代前半ならほぼ問題なし。「難しい場合は『セーフティネット住宅』(住まいの確保が難しい人を拒まないと自治体に登録した住宅)や、地域は限定されますが、65歳以上限定の不動産会社『R65』をチェックして」
【ポイント】
売り急ぎは損。60代でも借りやすい住宅を先にじっくり探す
配偶者が100%相続できるよう、自筆証書遺言書保管制度を活用
マンションは夫婦の共有名義。
「子どもがいない夫婦でどちらかに万一のことがあった場合、共同名義の不動産は兄弟姉妹にも相続権利が発生して売却が困難になりがちです。急な事態でも家や財産を夫/妻に確実に残せるように、早急に遺言書を作成しましょう。『自筆証書遺言書保管制度』を利用すれば、遺言書の有効性のチェックが受けられ、原本と画像データを法務局で保存してもらえます。見直しも可能で、手数料も1通3900円と手頃です」
【ポイント】
確実に財産を配偶者に残せるよう遺言書の作成は急務
子どもがいない場合、身元保証会社の利用を検討してみては
子どもがいない夫婦の場合、入院や施設入居時の保証人や亡くなったあとの死後事務(葬儀や納骨、遺品整理、荷物の片づけなど)を頼む相手に困るケースも。
「身元保証会社と契約を結んでおけば、いざというとき安心です。頼みたいサービスを明確にして信頼できる保証会社を探し、老後資金から必要な費用をとりおいておくといいでしょう」
【ポイント】
万一に役立つ身元保証会社を選び、老後資金から費用をとりおく
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取材・文/横田頼子 イラスト/タナカユリ
※この記事は「ゆうゆう」2026年4月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
