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転倒防止に大切な3つのポイントとは? 加藤綾菜の【加藤家・笑顔の秘訣#3】

足の裏はバランスセンサー

荻野先生 まず、足の裏からご説明します。足の裏は、私たちが立っているとき、床(地面)に触れている唯一の場所です。そのため、足の裏は平衡感覚を保つための「バランスセンサー」と呼ばれています。例えば、前に歩けば親指に体重がかかります。逆に、後ろの方向に体重が移動すると、かかとに体重がかかります。このように、体がどの方向に重心が乗っているか、それを感知してくれるのが足の裏です。

綾菜 足の裏がバランスセンサーという話は初めて聞きました。ただ歩くだけでも、体の傾きなどを感知してくれているのですね。

荻野先生 その通りです。足の裏は地面の傾きなどの情報を脳に伝え、脳はバランスをうまく取るよう体にフィードバックし、転倒を防止しています。足の裏でも特に重要な役割を果たしているのが、足の指です。足の指の筋肉が衰えると、センサーとしての働きが低下し、体が傾いてもうまく感知できず、バランスを崩して転倒することもあります。

転倒防止に大切な3つのポイントとは? 加藤綾菜の【加藤家・笑顔の秘訣#3】(画像4)

「足の指が体の傾きを感知し、転倒を防いでくれています」

綾菜 旦那も足の指の筋肉が衰えている可能性がありますね。

荻野先生 人は誰でも加齢とともに筋力は低下します。でも、何歳であっても、鍛えれば筋力は向上します。足の指の筋力が落ちていたとしても、決してあきらめることはありません。

綾菜 そう言っていただくと、頼もしいです。

荻野先生 ところで、綾菜さんは旦那さまとご一緒に散歩されたりしますか?

綾菜 以前は2人でよく散歩していましたが、最近はあまりしなくなりました。旦那は腎機能が低下しているせいか、足がむくみやすく、これまでの靴も小さくて窮屈になったといいます。びっくりされるかもしれませんが、靴のサイズも二回り大きいものでないと、足が入らなくなったんですよ。足がむくむと、とてもつらいらしく、足をかばうために“すり足”になり、それがまたとても疲れるようなんです。

荻野先生 すり足はゆっくり歩くため、足にブレーキをかけて歩くようなものです。ブレーキをかける分、余分なエネルギーを使うので、足が疲れるのも無理はありませんね。そもそもの原因は足のむくみですから、足の血行を良くすることが大切です。

ふくらはぎは「第2の心臓」

荻野先生 足の血行を良くするには、ふくらはぎが重要な鍵を握っています。心臓から送られた血液は足先に行き、足先の血液を心臓に戻すときに、ふくらはぎがポンプのように働くことから、「第2の心臓」と呼ばれています。ふくらはぎの筋肉が弱くなったり、使われなくなったりすると足がむくんだり、足先に老廃物がたまったりして、足がつりやすくもなってしまいます。

綾菜 ふだんからふくらはぎを鍛えないと、足がむくむということですね。ましてや、旦那のように歩かなくなると、なおさらですよね。

荻野先生 おっしゃる通りです。しかも、ふくらはぎは血液循環を促進するだけでなく、体のバランスを保つ要でもあります。ふくらはぎの筋肉は「足首を動かす」「立つ・歩く・止まる動作を支える」など、体のバランスを保つうえで欠かせない働きをしています。

綾菜 足の裏、ふくらはぎが転倒防止の重要な役割を果たしているんですね。自宅に帰ったら、旦那のふくらはぎをチェックしてみます(笑)。

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お互いに、足の裏、ふくらはぎを実際に意識しながら話が進みます

二足歩行の鍵はお尻の筋肉

荻野先生 最後に、転倒防止で忘れてはいけないのが「お尻」の筋肉です。実は、私の中では、転倒防止にはお尻が最も大事だと考えています。お尻の筋肉が薄いと、片足立ちをしたときなどでも、体重を支えきれません。仕事柄、シニアの方をよく見ていますが、バランス能力が落ちている人は、お尻の筋肉は薄くペラペラです。私たち人間は二足歩行をしているおかげで、お尻の筋肉が発達しています。ゴリラは、足の筋肉は人間の約4倍以上もあるといわれていますが、お尻の筋肉は人間の約2分の1ともいわれています。筋肉隆々のゴリラであっても、お尻の筋肉に関していえば、人間のほうが上だということです。言い換えれば、人間がバランスを崩すことなく二足歩行ができるのも、お尻の筋肉のおかげと言っても過言ではありません。

綾菜 ヘェ〜!知りませんでした。がぜん、お尻の筋肉が気になってきました。

荻野先生 人間もお尻の筋力が弱くなってくると、上半身を起こして歩けなくなってきます。上半身を起こせないものですから、前傾姿勢になったり、シルバーカーのようなものを利用しないと歩けなくなったりすることもあります。

綾菜 座ってばかりだと、お尻の筋肉も衰えてしまいますよね。旦那も自宅では座ってテレビばかり観ているので心配です。

荻野先生 座布団がないとお尻が痛くて座っていられないのは、お尻の筋肉が衰えているサインです。

綾菜 そうなんですね。旦那もふだんはソファですが、畳の部屋などでは座布団は必須です。ちょっと心配ですね。お尻の筋肉はこれからでも鍛えられるでしょうか?

荻野先生 まったく心配することはありません。冒頭でもお話しましたが、何歳からでも筋肉を鍛えることはできます。

綾菜 安心しました。次回は、すぐにできる具体的な運動方法を教えてください!

荻野先生 もちろんです!今回お話をしたように転倒防止には足の裏ふくらはぎお尻のそれぞれの筋肉が要となっています。この3箇所の筋肉を鍛える、簡単な方法をご紹介します。

綾菜 先生、ありがとうございます。みなさんも、次回、楽しみにしていてくださいね!

取材・文/宮岸洋明

プロフィール

作業療法士・荻野秀一郎先生
「認知症と転倒予防教室フラミンゴ」主宰。帝京平成大学作業療法科卒業。
病院でリハビリテーション(以下、リハビリ)業務に携わり、訪問リハビリにも従事。
リハビリの臨床経験を生かし、地域の人々の健康促進、介護防止を目的とした「認知症と転倒予防教室フラミンゴ」(東京都大田区)を開業。自宅で簡単にできる介護予防体操などを指導している。
著書に『1日15分 健康ウォーキング』(高橋書店)など。
YouTubeでは「フラミンゴの介護予防チャンネル」を開設。
https://www.youtube.com/@yobouflamingo/videos

加藤綾菜
1988年、広島県生まれ。
2011年、ザ・ドリフターズの加藤茶と結婚。45歳の年の差婚だったこともあり、注目を集める。
現在は高齢の夫を支えるため、「介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級)」「生活習慣病予防アドバイザー」「介護食アドバイザー」「介護予防運動指導員」などの資格を持つ。
タレントとしても活動し、著書に『加藤家の食卓 医師と栄養士の先生に長生きする食事の作り方を習いに行ってきたレシピ集』(アスコム)など。

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