70歳からが本番よ、人生は!【久本雅美さん・67歳】新しい「人とのつながり」こそ若さを保つ絶対的な秘訣
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依田邦代
5月9日から始まる、新派と松竹新喜劇の合同喜劇公演『お種と仙太郎』『明日の幸福』。久本雅美さんは、その両方の名作舞台に出演します。「生涯現役」を目指す、そのバイタリティーの源を伺いました。
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>>【久本雅美さん・67歳】いいお芝居をしたいから「老化防止」に 全力で取り組んでます
Profile
久本雅美さん 女優、タレント
ひさもと・まさみ●1958年生まれ、大阪府大阪市出身。
劇団東京ヴォードヴィルショーを経て84年にWAHAHA本舗を設立。
WAHAHA本舗以外にも松竹新喜劇への定期的な出演や映画・ドラマ出演などで女優として活躍。
また、バラエティ番組を中心にタレント、MCとしても人気がある。
60代は「生涯現役」の土台をつくる時期
実は「人生は70からが本番」だと久本さんは考えている。
「70代もがむしゃらにやりたいから、60代半ばからじたばたと体力づくりを始めた感じです。誰かに聞いたんですけど、60代は、今のうちにあれをしなきゃ、これもしなくちゃ、あれもしたいしこれもしたい、とすごく慌ただしいらしいです。70代になると落ち着くそうですが……、どうかな? もう目の前だけど」
「60代は、生涯現役でいるための土台づくりの時期」と久本さん。フレイル予防の観点からも60代は大事な時期とされ、ここで気づいて頑張れば引き返せる、といわれている。
「『食』や『運動』はもちろんですが、『人とのつながり』は、若さを保つための絶対的な秘訣だと実感します。私は仕事柄、新しい出会いがたくさんあって、そこからすごく刺激を受けるんです。なかでも、今の若い人はしっかりしていて、自分の若い頃と比べるとストイックだし、努力もしていて感心します。私なんか若いときは芝居が終わったら即、飲みに行って、朝まで飲んで昼と夜の公演やるみたいな、ハチャメチャでしたから。まぁ、それがエネルギーにもなっていたし、そこで知り合った演劇の仲間やミュージシャンたちは宝ですけど」
俳優やスタッフ、演出家、原作者など、新たな人との出会いは「何よりの刺激」だと言う。
「そのかわりめちゃめちゃ緊張しますよ。うまくできるかな、面白くやれるかな、その方たちの期待に応えられるかな、と。でも、その緊張感があるからこそ、いろいろ考えて、悩んで、苦しんで、前に進むことができる」
今回、『お種と仙太郎』で演じる、お岩さんは、嫁に息子を取られたと思って、激しく嫉妬する役。
「でも、最終的には改心するんです。自分がしたことをそっくりそのまま、娘の嫁ぎ先のお姑さんにやられて。そのドタバタを喜劇に見せられたら、と思います。意地悪がただの意地悪ではなく、チャーミングに見えるようにしたい。以前に一度、演じた役ですが、今回はさらに納得できるように頑張りたいと思っています」
「嫁姑」問題は時代が変わっても、永遠のテーマだ。
「以前、藤山寛美さんが演じられたときは、男の人がおばあちゃんをやるのでどこか抜け感があったんです。面白く『演じている』、という。でも、女の人が意地悪ばあさんをやると本当に嫌な人に見える懸念がある。そこを面白おかしく見せつつ、ちゃんと意地悪ができたらいいなと思っているんです。『意地悪ばあさん』も青島幸男さんが演じたので笑えましたが、あれを女性がやったら見え方は違ったはず。抜け感というかスキというか、あいまいな遊びをうまく出せるといいな、と思います。非常に難しい役です」
