アフター更年期は「食べ過ぎた翌日」が重要!やせる人・太る人の食生活の違いは?
アフター更年期のBMIの目標は22
ダイエットを始めるなら、まず、体重の5%以内の減量を目標にすることがおすすめです。
体重が60Kgの人なら、1カ月で−3Kgを目指して、減量後はそれをキープするように努力しましょう。それ以上の減量はリバウンドしやすく、リバウンドを繰り返せば繰り返すほど、やせにくい体になってしまいます。
食事制限で摂取エネルギーを減らし、適度なウォーキングなどで有酸素運動を採り入れて、代謝効率を上げるとより効果的です。
肥満指数を知る目安となるBMI(ボディ・マス・インデックス)の値を、体重コントロールの参考にしてみてください。
BMI=体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)
BMIが25以上なら肥満、22〜24が適性体重といわれていますが、アフター更年期の女性は22を目標にしましょう。
アフター更年期は太りやすい
ところで、更年期以降、太りやすくなったと感じていませんか? 今までと同じ量しか食べていないのに、体重が増えてしまった……。
それは、基礎代謝が下がっているせいです。基礎代謝とは、体温を維持したり、心臓を動かしたりするために、寝ていても消費されるエネルギーのこと。基礎代謝量は年齢とともに下がっていくため、食事の内容が変わらなくても、体重は自然に増えていきます。過食をするとなおさらです。
また、アフター更年期は、女性ホルモンのエストロゲンをはじめとする各種ホルモン値の低下によって、以前よりずっと脂肪がつきやすくなっています。
もうひとつの女性ホルモン、プロゲステロン値の低下は、お尻や太ももにセルライトをたまりやすくします。セルライトは、脂肪と老廃物、水分などが混ざり合ったもの。皮膚の血行不良や代謝不良、冷え、運動不足などが原因で発生し、1回たまると食事制限や運動ではなかなか取り除けないと、やっかいなかたまりです。
さらに、アフター更年期はどうしても運動量が落ちてくるため、肥満体型になりがちです。
肥満は関節痛の原因になり、さらに運動量が減るという悪循環に。とくに内臓脂肪が多いタイプの肥満は、血中の中性脂肪や悪玉コレステロール値を上昇させ、動脈硬化を進める原因になります。
太りやすい要素が満載のアフター更年期。いったい、どうしたらいいのでしょう?
アディポネクチンを増やして、やせ体質になる
そこで、「アディポネクチン」をふやしてやせ体質になるという方法を紹介します。
アディポネクチンは、日本で発見された善玉ホルモン。小型の脂肪細胞から分泌され、レプチンなどとともに血液にのって全身を回っています。
アディポネクチンは働き者で、メタボを改善するさまざまな効果が期待されています。なかでも、インスリンの感受性を高めて、糖の代謝と脂肪の燃焼を促し、太りにくい体をつくり、動脈硬化を予防する働きは、アフター更年期にはありがたい味方になるのです。
アディポネクチンをふやすカギは、小型の脂肪細胞です。
太りすぎず、やせすぎず、内臓脂肪が適切な量だと、脂肪細胞は小型なので、アデイポネクチンが適度に分泌されます。
ところが内臓脂肪が増えすぎると、小型の脂肪細胞は肥大化してしまい、悪玉のホルモンが出るようになり、善玉のアデイポネクチンは分泌されなくなってしまいます。
1に運動、2に海藻、3に青魚
そこで、アデイポネクチンを増やすためには、内臓脂肪を減らすこと。食物繊維、マグネシウム、オメガ3脂肪酸を多く含む食材をとることが大事です。
具体的にいうと、1に運動、2に海藻、3に青魚
運動は、ウォーキングなどの有酸素運動と、下半身の筋肉を鍛えるトレーニングを、毎日少しずつ続けましょう。
海藻は、食物繊維とマグネシウムの両方が一度にとれる優秀な食材。他のミネラルも多いので、美容にも有効です。
さば、あじ、いわしなどの青魚には、EHA、DHAというオメガ3脂肪酸が含まれ、アディポネクチンをふやしてくれます。魚料理に手間をかけられない日は、さば缶の活用をおすすめします。オメガ3脂肪酸たっぷりで、手軽に調理できます。
※この記事は『アフター更年期からの不調を治す50の習慣』浜中聡子(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※この記事は2024年10月7日に文章構成を変更しました。
▼▼あわせて読みたい▼▼
あわせて読みたい
アフター更年期からの不調を治す50の習慣 Kindle版
浜中聡子著
主婦の友社刊
更年期の終盤を迎えた時期にこそ、身につけたい習慣を紹介します。不調セルフチェックから始まり、食事、睡眠、運動など自宅でできる50の対策!