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“ながら”でできる!【下腹ぽっこり】に医師がおすすめの筋トレとは? 多忙なマチュア世代に!

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栗原毅

肝臓の専門医、栗原クリニックの栗原毅先生は、おへその下の下腹がぽっこり出ているタイプを「下腹ぽっこり」と名づけています。下腹ぽっこりになりやすいのは、運動不足で腹筋が弱くなっている女性。ねこ背の人も下腹ぽっこりが目立ちがちです。思い当たる人は少なくないのでは? そんな下腹ぽっこりを改善する簡単な筋トレを、栗原先生に教わりましょう。

下腹ドローインで腹筋と背筋を強化する

「じつは、内臓脂肪を燃やすだけが目的なら、筋トレはいすスクワットだけで十分です」と、栗原先生。「ただ下腹ぽっこりを改善したいなら、もう1つの筋トレ、ドローインもやってほしいと思います」。

まずは、いすスクワットのやり方を説明しましょう。

いすスクワットのやり方

①いすの前に立つ

②ゆっくりひざを曲げていき、太ももが座面につかないギリギリのところで止めて10秒キープ

③いすに座り10秒休む

いすスクワットは、①〜③を3〜5回繰り返して行います。

さて、2種類の筋トレというと、運動が苦手な人は尻込みしますが、もうひとつの筋トレ、ドローインのよいところは、移動中や何かしながらでもできること。つまり筋トレのために時間を割く必要がないのです。

ドローインを続けていると、腹筋と背筋が強化されますが、これは筋力アップで脂肪燃焼効率を上げるというより、姿勢をよくすることを目的にしています。

下腹ぽっこりになるのは、内臓脂肪や皮下脂肪がついていることが主な原因ですが、内臓が下垂することも原因のひとつです。腹筋や背筋が少なくて内臓が下垂するとお腹ぽっこりが目立つのですが、これを解消してくれるのがドローインです。

ドローインを続けると、適度に腹筋と背筋がついてくるので、ねこ背などが改善されて、正しい姿勢になってきます。その結果、下腹ぽっこりも目立たなくなってくるというわけです 。

下腹ドローインのやり方はとっても簡単

ポイントは肛門と膣をギュッと締めて、骨盤底筋群に負荷をかけること。
さらに下腹を凹ませるのですが、これを同時に行うのです。

下腹を凹ませるには腹筋だけでなく、背筋の力も必要です。
そのため、ドローインをやると、腹筋も背筋も鍛えられるというわけです。

下腹ドローインは呼吸を止めないで行いますが、最初のうちはどうしても呼吸が止ってしまうと思います。これは下腹を凹ませて下垂した内臓が上に移動することによって、肺まで圧迫されることが原因です。

下腹ドローインを続けているうちに、下腹ぽっこりが改善されて、内臓が本来の位置に戻れば、肺が圧迫されなくなるため、呼吸しながらでも下腹ドローインができるようになります。

基本は立って行いますが、いすに座った姿勢でも下腹ドローインは可能です。
その際、背すじをしっかり伸ばして、下腹を凹ませるようにします。

下腹ドローインのやり方

①背すじをまっすぐ伸ばして立つ

②肛門と膣をギュッと締め、同時に下腹を凹まして10秒キープ
10秒たったら、緊張をといて10秒休む。
これを5回繰り返して1セット。朝昼晩3セット行う。

最初のうちはドローインすると自然に呼吸が止まりますが、呼吸を続けながらドローインできることを目指しましょう。

ドローインは座ったままでもできます。
座ってやるときも、背すじを伸ばした姿勢で。最初のうちは凹ませるお腹の部位に手を当てて行うとやりやすいでしょう。

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