【どうする家康】城田優が演じる森長可は「鬼武蔵」の異名をとる凄腕。弟3人は本能寺の変で命を落とす
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鷹橋 忍
森長可
13歳で父を失い、家督を継ぐ
森長可は永禄元年(1558)に、森可成の二男として生まれました。
天文11年(1542)生まれの家康より、16歳年下となります。
父の森可成は、早い時期から信長に仕えており、数々の軍功を重ね、織田家中でも指折りの存在であったといいます。
可成は元亀元年(1570)5月に、宇佐山城(滋賀県大津市)の城将となりますが、浅井・朝倉の大軍に攻められ、9月20日に織田信治(信長の弟)とともに、戦死しています。
この可成亡き後、森家の家督を継いだのが、森長可です。
長可は、まだ数えで13歳でした。
森成利(森蘭丸)は弟
長可のその後を述べる前に、彼の兄弟について触れておきましょう。
森可成には、二男の長可を含めて、六人の息子がいました。
長男の可隆は、父・可成よりも5ヶ月前に、19歳で討ち死しています。
三男は、大西利空さんが演じた森乱(成利)です。
森乱は「森蘭丸」として知られていますが、蘭丸と記した信憑性の高い史料は確認されていません。
森乱と、四男の坊丸(長隆)、五男の力丸(長氏)は信長の小姓となり、本能寺の変で、主君と運命を共にしました。
六男の千丸(のちの森忠政)は、まだ信長の小姓になっていなかったため、本能寺の変で、命を落とすことはありませんでした。
鬼武蔵
森長可は、天正2年(1574)から、信長の嫡男・織田信忠の軍団に配属され、武田攻めなどで武功をあげました。
剛勇の逸話が多く残り、「鬼武蔵」との異名もあります。
妻は、徳重聡さんが演じる池田恒興(母親は信長の乳母)の娘です。
ドラマでも描かれたように、小牧・長久手の戦いでは、舅の池田恒興と同様に、羽柴秀吉に味方します。
そして、板垣李光人さんが演じる井伊直政の軍勢と激突することになるようですが、この勝負、どちらに軍配が上がるのでしょうか。