60歳を過ぎて始めた動画制作が日々の糧に。yamaさんの小さくて自由な暮らしとは
小さくて自由な暮らしを楽しんでいる女性に、今、注目が集まっています。自身の価値観を大切にして、心地よい毎日を送っている方たちを紹介する『60代からの小さくて自由な暮らし』(主婦の友社)から、60才を過ぎて始めた動画制作が、日々を創造する糧となっているyamaさんを紹介します。まずは前編です。
★関連記事を読む★
72歳・紫苑さんの安くて体にいい自炊生活。60歳から始めた節約生活が、新しい世界を開くきっかけにprofile
yamaさん
東京都在住。61 才。文鳥3 羽と賃貸住宅に暮らす。60 才でユーチューブチャンネル「yama」(https://www.youtube.com/c/yama3)を開設。ひとり暮らしをベースとした日々の気づきやアイデアを発信中。2023 年2 月に初著書刊行。
朝いちばんに窓を開け、お湯を沸かして一日分の白湯を用意。その間に家具を拭き、白湯を飲んでひと息ついたら窓を閉め、愛する文鳥たちのお世話をゆっくりと時間をかけてyama さんの一日はいつも同じリズムで始まります。
「ひとりの生活は自由な半面、その自由には責任が伴います。時間やお金の使い方、食事の選択など、すべてを自分の裁量で決められるけれど、その結果起こることも自分の責任。いい一日になるかどうかは自分次第なんですよね」
お子さんが独立後、ひとり暮らしをスタートさせたyama さんですが、先代の文鳥が亡くなった直後は、何も音がしなくなった部屋で、深い孤独に襲われたと言います。その上、57才のときに突然、勤め先から整理解雇され、不安は募る一方。暗中模索しながら正解の見えない日々を送る中、ふと始めてみたのがブイログの制作でした。
「動画を作り始めた当初は画面に不安な気持ちがそのままあらわれていたように思います。それが次第に動画作りそのものが楽しくなっていきました。視聴者さんとのコメントのやりとりが励みになったのがひとつ。それに今度は何を撮ろうかと考えること自体が日々の糧になっていきました。何才になっても〝好きなことは湧き出てくる〟ということに気づけたことがうれしいし、その好きなことは、今までの点と点がつながった結果のような気もしています。未来への不安がなくなったわけではありませんが、それは想像でしかありません。それに対し、目の前にあることはすぐに動いてとりかかれる。だったら自分が好きだと思うことを楽しんで、自分を幸せにしてあげようと思うんです」
暮らしの工夫と日々の心がけ
モットーは怠け心を捨ててとにかく動くこととやりたいことはやってみること。
動くことは節約に、やってみることは未来を開くことにつながります。
1 毎朝のルーティンを必ず実行する
ひとり暮らしの自由は、自立した上で楽しめるもの。生活を健やかに保つための習慣は、やる日とやらない日を作らず、毎朝同じ順序で行うようにしています。毎朝のTO DO は以下の通り。起床→窓を開けて換気→お湯を沸かす→家具の拭き掃除→窓を閉めて文鳥たちの世話→ストレッチと筋トレ→朝食→歯磨き洗顔などの身支度→掃除機かけ→ウォーキング。言葉にすると大変なことにように感じますが、体が覚えてしまうととても楽。やり終えるとすっきりします。