[後編]月12万円の年金のみで生活するショコラさん・67歳。楽しく節約する家計簿を公開!
年金をうまくやりくりしながら、楽しく暮らしているブロガーのショコラさん。67歳ひとり暮らしのリアルな家計管理術を教えていただきました。
前編は 生活費は月12万円の年金のみ。楽しく節約して暮らすショコラさん67歳の家計簿を公開![前編] をご覧ください。
PROFILE
ショコラ
しょこら●1956年生まれ。結婚後、2男の子育てと家事をこなす。42歳で別居。営業職で自活し、4年半後に離婚。60歳のときに、日常をありのままに綴ったブログ「60代一人暮らし 大切にしたいこと」を始める。著書に『65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと』(マガジンハウス)などがある。
家計簿はつけずに「欲しいものリスト」を作成
6年ほど前から、家計簿をつけることをやめたそうだ。
「変動費をどう使えば6万円に収まるか、これまでの経験でわかったのでもう大丈夫。その代わり覚えておきたい支出を金銭出納帳にメモしています。買ったもの、値段、場所。これが残っていると買い替えのときにも参考になるので便利です」
もう一つメモしているのが「欲しいものリスト」だ。デザインや色・形、予算などを具体的に書いておき、購入したらチェックを入れる。
「これは衝動買い防止にもなっているんです。お店で何か気に入ったものを見つけても、『いや、もっと欲しいものがある!』と踏みとどまることができます。行きたい旅行先もリストにしています。コロナ禍が落ち着いたので、去年は神戸にひとり旅をしてきました。行った場所をチェックするのも楽しいものです」
予備費があるから安心して暮らせる
月12万円で収まらないことはないのだろうか。
「ありますよ。そのために、予備費を用意してあるんです」
予備費とは、老後資金とは別にプールしているまとまったお金だ。家電の買い替えや旅行、冠婚葬祭などのお金はここから出している。
「月12万円で暮らすと決めた頃、漠然と月々2万円くらい赤字になりそうだと思ったんです。だから65歳から85歳までの20年間の赤字分を貯蓄することにしました。その他退職金の一部や、年金とパート代で収入が12万円を超えたぶんを使わずにコツコツと貯めました。予備費のおかげで気持ちにゆとりが生まれ、老後資金に手をつけずにすんでいます」
あくまで堅実なショコラさん。それでも昨今の物価高騰は痛手だ。
「昨年末、マンションの管理費が上がったんです。固定費は今後も上がっていくかもしれません。その場合、変動費をもう少し切り詰めるしかないなぁって思っています」
そう言って少し困った顔をしつつも、「でもきっと大丈夫ですよ」と軽やかに笑う。
「もう20年以上、節約を意識して暮らしているんですから、今さら慌てません。何とかします」
仕事を辞めたので健康保険料を自分で支払うことに。想定外でした
「パートを辞めてショックだったのは、健康保険料の高さです」とショコラさん。
会社の健康保険は任意で2年間継続できることがわかったものの、労使で折半していた保険料が全額自己負担となり、月9800円に。
国民健康保険に移ることも考えたが、試算すると任意継続のさらに倍額。
「2年間は任意継続保険に入らせてもらうことに。もう固定費は削れないので、予備費から出しています」