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夫に先立たれたら、介護が必要になったら、住まいはどうする?井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

2.一戸建てからマンションに転居する

一戸建てやファミリー向けマンションに住んでいる場合、子どもが独立すると空き部屋ができたり、光熱費が余分にかかることも。自宅を売却して、コンパクトなマンションに引っ越すのも一案です。

自宅の売却益で買える物件を選べば、老後資金を減らさずに住み替えが可能。住むスペースが狭まれば、維持費もおさえられます。ただし、一軒家から引っ越す場合、マンションは管理費や積立金がかかることを考慮しておきましょう。

また、転居先で介護が必要になったあとも、在宅で介護サービスを受けながら生活できるかどうか、必ずチェックを。高齢期に車を手放しても生活できるように、駅に近かったり、買い物や通院に便利な場所や、イザというときに頼れる子どもたちや親戚の家にも近い場所も選択肢になります。

住み替えると決めたら、体力も気力もある60代のうちに実行するのがおすすめです。私自身も、子どもが独立したあと、65歳で夫とともに郊外の一軒家から街中のマンションに引っ越しました。駅や繁華街など生活に必要なものが全部徒歩圏内になり、利便性が大幅にアップ。すぐ近くにデイサービスも頼める特別養老老人ホーム(特養)もあるので、要介護になっても安心して暮らせると思っています。

チェックポイント

・一生、そこに住み続けられるか
・買い物や通院に便利か
・住み替え後の資産に余裕があるか

3.「サ高住」に転居する

「サ高住」とは、「サービス付き高齢者向け住宅」の略称。見守りや生活支援サービスが受けられる賃貸マンションのことを言います。夫に先立たれたあと、自分で生活はできても、ひとり暮らしが心配な人に向いています。

一般の賃貸住宅と同じように、敷金・礼金を支払って入居し(不要なところもある)、毎月家賃を支払います。見守りや生活相談などがあるほかは、一般の賃貸マンションと変わりなく自由に生活が可能。家賃は、月15~20万円前後が目安です。

介護が必要になったら、自宅の場合と同じように、外部の介護サービス業者に依頼して、ケアマネジャーにケアプランを作成してもらい、サービスを利用します。介護度が重くなったり、認知症になると退居して、他の施設や子どもの家などに転居するのが一般的ですが、施設によっては、最後までいられるところも。介護サービスも、介護事業所を併設していたり、24時間対応で介護サービスを提供しているなど、施設によってまちまちなので、事前によく調査して、自分の希望にあった施設を選びましょう。

いずれ転居が必要なら、転居先の施設なども考えておく必要があります。事前に将来の転居先にかかる費用も計算して、予算をとりおいておくといいでしょう。

チェックポイント

・サービス内容は自分が望むとおりのものか
・経営母体、運営母体は安定しているか
・介護が必要になったとき、どんな選択肢があるか
・転居が必要な場合は、移れる施設などがあるか

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