スイムの推測どおり、実はヘナは、高校から試験問題を盗み、イェソに1位をとらせるキム先生の犯罪手法を暴くため、事務所を訪れていたのだ。

自分は自力でソウル医大に入ってみせる。イェソをソウル医大に合格させようとするなら、教育庁に問題流用を通報する、と脅すヘナの怖いもの知らずの傲慢さに対し、キム先生は最終手段をとった。

一方、ソジン（ヨム・ジョンア）はキム先生から、イェソがソウル医大に合格するには、ウジュに罪をかぶってもらうしかない、と説得され、合意してしまう。ウジュの無実を警察に訴え出れば、キム先生が捕まり、イェソの成績は無効、退学になってしまうからだ。

ウジュがヘナ殺害の容疑で連行される！

こんな常軌を逸した判断をさせてしまうのが、学歴偏重社会の恐ろしいところ。しかも、数億円の対価を支払って得たものは、イェソの学力ではなく、盗んだ試験問題、というのがお粗末すぎる。

そして、ヘナの葬儀にも参列しなかったジュンサン。怒りがおさまらないイェビンの口から、「ヘナはパパの娘だ」と聞かされ、衝撃を受ける。フラッシュバックするのは、最期に会ったヘナの姿……。

ヘナの墓所で悔恨の涙を流すジュンサン。3代医師家系に強い執着を持つ母を呼び出し、「言われるがまま努力した結果、わが子とも知らずヘナを殺してしまった。50歳間近なのに、生き方もわからない息子にしたのは母さんだ」と人目もはばからず絶叫する。

いい大人が、起きた出来事を母親のせいにする？とも思いつつ、こうしたストレートな心の叫びこそ、このドラマが韓国社会に訴えたかったことなのだろう。

ジュンサンにはもはや、病院長を目指す野心どころか、医師を続けるモチベーションも残されてはいなかった。

そして、ウジュの冤罪を晴らすために協力してほしいと、ソジンに土下座までして頼むスイムの姿を見て、イェソは警察にすべてを話す、と言い出す。必死に止めるソジン。

スイムはソジンに土下座までして頼むが……

SKY妻たちの羨望の的だったソジン一家が、音を立てて崩壊を始めた。徐々にやつれていくヨム・ジョンアはソジンそのものだ。

一方、富裕層にとっての“偶像”を自認するキム先生も、追い詰められていく。

これまでは、天才の娘が事故で脳に障害を負い、抱え込んだ怒りや悲しみを、優秀な子どもを持つ家庭を壊すことで慰めてきた。それでも十分サイコパスだが、“やっかい者”のヘナを消し、ウジュまで巻き込んだのは、「やり過ぎ」だった。

なんと、青瓦台（当時の韓国大統領府）のHP掲示板にまで意見が寄せられたという視聴率23.7%の最終回に向けて、波乱の展開が待っている。

「SKYキャッスル～上流階級の妻たち～」TELASAで全話 見放題配信中！

▼▼あわせて読みたい▼▼