【実例】夫の失語症がきっかけで出版から医療分野へ。50代からの転身に必要な3つの心がけとは?
聴く・話す・読む・書くことが困難になる失語症のリハビリをする、言語聴覚士の米谷瑞恵さん。50歳目前まで身を置いていた出版業界から医療分野への転身を成し遂げるまで、その道のりと仕事への思いを伺いました。
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Profile
言語聴覚士 米谷瑞恵さん 60歳
こめたに・みずえ●1964年生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し、フリーライターに。夫が失語症になったのをきっかけに転身。専門学校で学び、国家資格の言語聴覚士を取得。
失語症の夫との生活を当時の記録と漫画で描く『こう見えて失語症です』(主婦の友社/1650円)では、失語症とポジティブに向き合う様子が紹介されている。
言語聴覚士の資格を取って失語症の本を書きたかった
フリーライターとしてさまざまな分野の取材・執筆に携わっていた米谷瑞恵さん。夫が脳出血の後遺症で失語症になったことがきっかけとなり、49歳10カ月のとき言語聴覚士の専門学校へ入学し、国家資格を取得した。
「『夫を支えるため』と解釈していただくことが多いのですが、動機は、『失語症の本を執筆するために専門知識と肩書が欲しかったから』なんです。周りから理解されにくい障害なので、『失語症だとこんなことに困る、でも楽しく暮らすことはできる』と世の中に広めたいんですよ」
ライター業は充実していたが、「何でも屋ではなく、何かを極めたい」思いもあった。そのジレンマも転身への後押しとなった。
「迷いもありましたが、友人に『MacからWindowsになるぐらい考え方が変わるよ』と言われて決意しました。『面白そう、やらないのはもったいないじゃない』と」