「70代以降は、少し太っていたほうが長生きする」その理由は?【医師の鎌田實さん×経済のプロ荻原博子さん対談】
健康のために大切にすべき体と心について詳しく伝えてくださる医師の鎌田實さん。健康状態によってどうお金がかかるのかについても詳しい経済ジャーナリストの荻原博子さん。精力的に働く70代のお二人に、健康で幸せな高齢期を過ごすために必要なことを語り合っていただきました。【全3回の1回目】
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Profile
荻原博子さん
おぎわら・ひろこ●経済ジャーナリスト。1954年長野県生まれ。
大学卒業後、経済事務所勤務を経て独立。生活に根ざした視点から経済の仕組みを、わかりやすく解説してくれることでも人気がある。
「医師から5キロやせたら寿命が1年延びると言われた」(荻原さん)
「ダイエットはすすめない。その分、運動したほうがいい」(鎌田さん)
鎌田 荻原さんはいつもお元気そうですね。
荻原 ありがとうございます。でも実は、5年ほど前にひどい腰痛に悩まされまして……。ハンマーで殴られたみたいに痛くて、歩くのもやっとでした。
鎌田 それは大変。原因は?
荻原 初期の坐骨神経痛です。座り仕事で運動不足が原因だったんですが、体重が増えたことで腰に負担をかけていたそうです。医師に「5キロやせなさい。寿命が1年延びますよ」って言われたんです。調べてみると、アメリカでは平均寿命より早く亡くなる人の5人に1人は太りすぎだそうです。それで「やせよう!」って決めて、実際にやせました。
鎌田 それは大成功ですね。具体的に何をしたの?
荻原 夕食は夜8時までに食べ終え、翌朝10時まで何も食べないこと。野菜中心にして、主食は玄米。なるべく間食はしない、という作戦でした。
鎌田 いい方法ですね。厳しい食事制限をしなかったのがいい。
荻原 食事制限をすると絶対にリバウンドしちゃうので。
鎌田 ぼくはね「人生、おいしいものを食べた人が勝ち」だと思っているんです。おいしいものを食べて、その分ちゃんと運動する。それがぼくの健康法です。
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