【ガーデニング】蝶に愛される花8選 庭やベランダで育てやすく秋や冬にも楽しめる
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光武俊子
秋の庭やベランダには、優雅に舞う蝶の姿をよく見かけます。そそくさと立ち去られてしまうと、「お気に入りの花がなかったかしら?」とがっかり。そうなんです! 花さえ咲いていれば蝶がくるわけではありません。蝶がくる庭の秘密を手に入れましょう。
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蝶を愛さない花もある
私はどんな花でも咲いていれば、蝶がくるとずっと思っていました。あるとき、ビオトープガーデンの専門家から、「蝶にも花の好き嫌いがある」と教えていただいてびっくりしたものです。
正確にいえば、おもな原種植物の8割以上がハチやハナアブだけを呼び寄せ、蝶を門前払いしているというのです。植物にとっては花粉をせっせと運んで、子孫繁栄に役立ってくれるハチに比べて、優雅にひらひらしている蝶は招かざるお客さんなのでしょう。
たとえばスズランやジギタリスのように下を向いて咲く花は、ミツバチやクマバチなどのハナバチしか相手にしません。フェンネルのように平らな構造の花は、モンシロチョウのようにストローで蜜を吸うタイプのチョウに見向きもしません。
品種改良を重ねた八重咲きや花粉をもたない花も、蝶を呼ぶことはできないのです。庭に蝶を呼ぶためには一重咲きで、蝶がとまれる足場のある花を選びましょう。オニユリなどは下向き咲きでも、長い雄しべが足場になってアゲハチョウなどに愛されます。
蝶に愛される花8選
バタフライガーデンの主役【ブッドレア】
開花期:7~10月
樹高:2~3m
長い花穂から漂う甘い香りに誘われて蝶がたくさん集まり、バタフライブッシュと呼ばれます。1本の木に何頭もの蝶が舞い飛んでいるさまは圧巻です。3mほどの低木ですが、枝は暴れ気味に伸びるので、春先に剪定をしてその後にできる花芽を咲かせます。
アサギマダラを呼び寄せる【フジバカマ】
開花期:8~10月
草丈:50~120㎝
「秋の七草」にも数えられるフジバカマは、日本原産のユーパトリウムです。近年注目されているのは、アサギマダラという蝶のオスがこの花に集まるから。アサギマダラは台湾などから海を渡り日本へ飛来する「渡り蝶」で、10月ごろに各地から到着の知らせがテレビニュースで取り上げられます。
秋の庭で無数の花を咲かせる【宿根アスター(クジャクアスター)】
開花期:8~11月
草丈:約120㎝
大きなものは草丈180㎝ほどにもなり、やや倒れ気味になるので庭植えが向きます。よく分枝する茎に花径1~2㎝の小花を無数に開花。咲く花が少なくなってくる晩秋の庭で、蝶たちに愛される宿根草です。クジャクの羽を思わせる草姿に、クジャクの羽模様の蝶が舞い降ります。
晩秋から春まで咲き続ける【ユリオプスデージー】
開花期:11~5月
樹高:30~100㎝
学名はユリオプス。南アフリカに自生するキク科の低木です。マーガレットに似ていますが、マーガレットより寒さに強く、凍らない場所なら地植えで冬越して大株になります。小株のうちは寄せ植えにも適し、シルバーを帯びる茎葉も美しく、冬の庭やベランダを明るく彩ります。