ヒロインが完全に不在となったのは朝ドラ史上初か!?スピンオフ的展開が続く【おむすび】
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田幸和歌子
4人が入れ替わり立ち替わりアポ無し訪問
さらに、かつては歩の付き人的存在で現在はビジネスパートナーらしい佑馬(一ノ瀬ワタル)も「サプラーイズ!」とガーリーズに現れるという場面もあった。それにしてもルーリーから始まる今週の来訪者、ひみこ、佑馬、アキピー。4人全員が突如の訪問というのは場面転換のスイッチのような役割なのだろうか(その前にはカスミン/平祐奈)も突然の訪問をしていたが)。
前半に書いた通り、スピンオフ的展開は主役ではない登場人物たちの新たな魅力を掘り下げてくれるものであるはずだ。しかし、5話の中で4人が入れ替わり立ち替わりアポ無し訪問し、逆にあわただしくなっただけになってしまった気がするのは、見ている側が「ねらい」をうまく受け取れなかったということなのだろうか。
旧交をあたためつつ、歩とチャンミカ、アキピーは、泣きたいことやつらいことはたくさんあっても、「かわいいメイクしておしゃれして、笑ってればなんとかなるって」と、それぞれの抱える悩みをギャル魂で笑って明るく乗り越えることができた(これまで何度も出てきた、悲しいことは美味しいもの食べれば忘れられるという、食方面からのポジティブな乗り越え方と、終盤に向けてうまく両軸として見せていってほしいところだ)。
さて、金曜放送ぶんのラストに、大きな決意とともに難関の管理栄養士への道を目指すことにした結がようやく再登場(オープニングテロップにも復帰!)したわけだが、それを単語帳をめくっている程度のわずかな描写ではなかなかその大変さは伝わらない。これまでも、結果的に周りの協力や活躍によって解決したり、ナレーションで処理されたりといったことが多かっただけに、今回も管理栄養士に「猛勉強の甲斐あって」というナレーションなどで、あっさり「なれちゃう」気がしてならない。
次週も結の猛勉強は継続、スピンオフ的展開も続く模様。商店街活性化、ナベべのお店の立ち退きはどうなるか、ギャル魂で乗り切れるのか。サブキャラたちへの愛着が深まる展開を期待したい。
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