記事ランキング マンガ 連載・特集

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!

公開日

更新日

光武俊子

「バラを育てるのは難しいんでしょう?」。そう思っている方が、残念ながら多いようですが、バラは意外なほど丈夫で育てやすい植物。草花ではなくて木本(もくほん)だから、めったなことでは枯れません。品種の選び方、管理のコツをおさえて、たくさん花を咲かせましょう。

▼こちらもどうぞ▼

【ガーデニング】冬は落葉樹の剪定適期。どの枝を切ったらいいの?にアドバイス

初めてのバラ選びはイメージから始まる

華やかで存在感のあるバラは「花の王様」と呼ばれます。ガーデニングファンなら一度は育ててみたい花でしょう。けれども、あまりに種類が多くてどれを選んでよいかわからないという声をよく聞きます。

そんなときは、まず自分が育ててみたいバラのイメージを思い描いてみましょう。育てたいのは壁面を伝う「つるバラ」? 鉢植えでコンパクトに咲かせる「ミニバラ」? 庭でボリュームある株に育てる「木立性バラ」でしょうか? つる性と木立性の中間的な「半つる性のバラ」もあります。イメージにあうバラの樹形を覚えておきましょう

つる性/クライミング

自立しない2m以上伸びる枝をフェンスなどに誘引する。一季咲きが多く、おもに庭植え。

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!(画像2)

つる性アンジェラ

ミニバラ

樹高30㎝くらいまでのコンパクトな樹形。花も小型だが、四季咲き性の品種が多くて、ベランダなどで楽しみやすい。

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!(画像3)

ミニバラ

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!(画像4)

ミニバラのグリーンアイス

木立性/ブッシュ

支柱がなくても自立する樹形。鉢でも庭でも育てられる。

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!(画像5)

木立性

半つる性/シュラブ

木立性よりしなやかな枝が1~2m伸びる。オベリスク誘引したり、刈り込んでブッシュ状にも楽しめる。鉢でも庭でもOK。

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!(画像6)

半つる性コンスタンススプライ

あとで後悔しないために大切なのは開花期

バラは西洋の花と思われがちですが、日本にもハマナスやノイバラやテリハノイバラなど自生しているバラがあります。こうした原種をもとに、ヨーロッパでは多くの園芸品種が誕生しました。今も国内外で新しい品種が毎年登場しているので、選ぶのも確かに大変です。

北半球に200ほども分布する「原種」のバラは、ほとんど春に一度だけ咲いて、秋にはローズヒップという実をつけます。こうした咲き方を「一季咲き」と呼びます。19世紀後半には品種改良によって、年に数回咲く「四季咲き」のバラが登場。夏秋にもう一度咲く「繰り返し咲きのバラ」もあります。

植えてしまってから「一度しか咲かない~」とか「ローズヒップがならない」などと、がっかりしないように開花期はしっかり確認しておきましょう。バラの品種名を書いたタグやカタログには必ず記載されています。

一季咲き

春に一度だけ咲く。秋にローズヒップがなる。

【ガーデニング】バラの基本。実は丈夫で、初心者でも育てやすい!(画像7)

原種ハマナスとローズヒップ

四季咲き

ある程度の気温で何度か繰り返し咲く。冬は咲かない。

繰り返し咲き

咲き終わった花がらを切ることで、夏や秋にまた咲く。

バラをどんなスタイルで楽しみたいか、年に何度も楽しみたいか決まったら、そのカテゴリーの品種から好みの花色や花形を選ぶことで、自分の思い描いたようなバラが仕立てられます。

オールドローズとは、1867年に最初のモダンローズである‘ラ・フランス’が登場する以前に育種・栽培されていたバラの総称です。ダマスク系やガリカ系など豊かな香りと花姿を特徴とする系統がいくつかあり、多くは一季咲きです。自然な樹形の美しさから、ナチュラルな庭づくりによく取り入れられます。

詳細を見る

オベリスクとは、園芸用の支柱の一種で、円柱状や四角柱状の塔のような形をしたものです。おもにバラやクレマチスなどのつる植物を誘引し、美しく仕立てるために使用されます。オベリスクを利用することで、植物を立体的に見せることができ、庭やベランダのアクセントとしても活用されます。

詳細を見る

素焼き鉢とは、粘土を600~900℃で焼き上げた多孔質の鉢のことです。通気性や排水性が高く、植物の根に優しい環境を提供します。そのため、水分調整が必要な多肉植物やサボテン、観葉植物の栽培に適しています。また、自然な風合いが楽しめるため、ガーデニングや室内インテリアにも人気です。ただし、吸水性が高いため定期的な水やりが欠かせません。長期間使用する場合は、冬の凍結などで割れたり、ヒビが入ることがあります。

詳細を見る

植え替えとは、鉢植えや地植えの植物を別の場所や容器に移して育て直す作業を指します。生長に伴って根詰まりを起こしたり、用土の養分が不足したりした場合に必要で、植物の健康を保つために欠かせない手入れのひとつです。時期としては休眠期や生長初期が適していて、新しい用土や大きな容器、広い場所に植え替えることで根の活性化を促します。根の状態を確認しながら丁寧に行うことで、再び元気に育ちやすくなります。

詳細を見る

植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

詳細を見る

四季咲き性とは、特定の開花期をもたず、条件が整えば一年に複数回花を咲かせる性質を指します。​バラやベゴニアなどにこの性質をもつ品種があり、長期間花を楽しむことができます。

詳細を見る

一季咲きとは、一年のうち特定の季節にのみ花を咲かせる植物のことを指します。特にバラにおいてよく使われる用語で、春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせ、その後は葉の生長や株の充実に向かうタイプの品種を指します。これに対して、四季咲きの植物は年間を通じて複数回花を咲かせる特性があります。

詳細を見る

赤玉土とは、関東地方の火山灰土壌から採取される粒状の土で、園芸用の培養土として広く使用されます。通気性と保水性、排水性のバランスがよく、単独で使用することも他の土と混ぜて使用することもできます。粒の大きさにより小粒・中粒・大粒に分類され、植物の種類や用途に応じて選ぶことができます。

詳細を見る

腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

詳細を見る

接ぎ木とは、ふやしたい植物の一部を切り取り、他の植物に接ぎ合わせて新しい個体を作り出す繁殖方法です。​おもに果樹やバラなどで用いられます。

詳細を見る

培養土とは、植物を育てるために使う土のことです。数種類の土がブレンドされた市販の培養土は、通気性、保水性、排水性、養分のバランスがよく、初心者でも失敗なく植物を育てられます。植物の種類(花、野菜、多肉植物など)ごとに専用の培養土も市販されています。

詳細を見る

地植えとは、植物を鉢やプランターではなく庭の地面に直接植える方法のことで、根が土中に自由に広がるため株が大きく育ちやすく、水やりや肥料の持ちもよくなるといったメリットがあります。例えばバラや宿根草、樹木類などを長期間育てたい場合に適していて、植えつけの際には土壌の排水性や日当たり、風通しなどを考慮して場所を選ぶことが大切です。

詳細を見る

誘引とは、植物の枝やつるを支柱やフェンスに沿って結びつけ、形を整えたり、日当たりをよくしたりする作業です。生長に合わせて、ひもなどでやさしく固定します。見た目を美しくするだけでなく、花つきや収穫量にも影響します。

詳細を見る

肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

詳細を見る

用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

詳細を見る

樹高とは、地面から樹木の最も高い部分までの高さを指す言葉で、庭木やシンボルツリーを選ぶ際の重要な目安となります。植物の種類や品種によって最終的な樹高には大きな差があり、適切な樹高を見極めて植栽することで、住宅や周囲の景観と調和したガーデニングが実現できます。また、生長のスピードや剪定のしやすさにも関わるため、メンテナンスの観点からも考慮すべきポイントです。

詳細を見る

樹形とは、樹木の全体的な形や姿のことで、自然に育ったままのものから、人の手によって整えられたものまで、さまざまなスタイルがあります。たとえば「立ち性」「横張り性」「ほうき状」などがあり、ガーデニングでは庭のデザインやスペースに合わせて選ぶことが多いです。また、剪定によって希望の樹形をつくることも可能で、生け垣やシンボルツリーなどにおいて重要な要素となります。理想的な樹形を保つためには、生長の段階に応じた手入れや剪定が欠かせません。

詳細を見る

木本とは、幹が木のように固くなり、毎年生長を続ける植物のことです。

詳細を見る

支柱とは、植物が倒れたり茎が曲がったりするのを防ぐために立てる棒状の補助具。特に生長とともに高さが出る植物や、実が重くなる果菜類、つる性植物などに欠かせない資材です。ガーデニングでは、支柱の材質や形状によって景観にも影響を与えるため、景観に馴染む自然素材のものや色つきのものを選ぶことで、植物の生長を支えつつ庭の美しさとの両立を図ることができます。

詳細を見る

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

詳細を見る

台木とは、接ぎ木や植木の育成において、下部に使用される木や植物のことです。おもに根が張る部分を指し、病害虫や寒さに強い特性を持つ種類が選ばれることが多いです。この台木に異なる性質を持つ穂木(ほぎ)を接ぎ合わせることで、例えば果樹栽培では甘く実る果実を収穫したり、丈夫で生長しやすいガーデニング用の植物を育てたりする効率が高まります。適切な台木を選ぶことで、栽培やガーデニングの成功率が大幅に向上する重要な技術です。

詳細を見る

原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

詳細を見る

元肥とは、植物を植える前や植えつけ時に、あらかじめ土に混ぜ込んでおく肥料のことです。追肥とあわせて行うと元気に育ちます。

詳細を見る
画面トップへ移動