姿勢が悪いと、のどの粘膜に悪影響が!?【鼻とのどの粘膜】が整う生活習慣を耳鼻咽喉科医が伝授[花粉症対策]
部屋はできるだけシンプルに
粘膜をよい状態にするには、鼻やのどに異物を入れないようにすることが大切です。
とくにアレルギー性鼻炎の原因となる物質「アレルゲン」は、鼻やのどの粘膜の炎症を引き起こします。
アレルゲンとして有名なのが、花粉やハウスダストです。しかし、これらの物質は、アレルギーの原因になるだけではなく、ウイルスや細菌などの病原体をいっしょに運び、感染の原因にもなるのです。空気清浄機の項でも説明しましたが、アレルゲンとなる物質はかなり粒が大きく、空中に漂っている時間は長くありません。ずっと空中を漂っているのではなく、人が活動するたびに〝飛んで落ちる〟を繰り返しているのです。
アレルゲンを室内から減らすためには、掃除をしやすい環境づくりが大切です。
できるだけ部屋をシンプルにしましょう。部屋にものが多いとアレルゲンがたまる場所が多くなり、なかなか取り除くことができません。
外から部屋に入ってくるアレルゲンを減らすことも大切です。
「宅内に侵入する花粉の60%は窓や換気口からで、40%弱が外で干した洗濯物や布団から、衣類や髪からは2%強」(花王の生活者研究センター)なので、それらの経路から花粉が入らないように気をつけること大切です。窓には二重のカーテンをつけ、外に干した洗濯物や布団は掃除機をかけて花粉やダニの死がいを吸い取るようにしましょう。
また、布張りのソファや椅子、じゅうたん敷きは避けたいものです。布張りのものやじゅうたんには、アレルゲンがくっつきやすく、取り除きにくいからです。
そのうえ布張りやじゅうたんは、代表的なアレルゲンであるハウスダストができやすいのです。ハウスダストは、糸くずなどのホコリと勘違いしている人が多いですが、糸くずは大きく、鼻の中に入ることはないのでアレルゲンではありません。ハウスダストとは、おもにホコリの中に含まれるダニなどの死がいやフンなのです。ダニはとくに夏から秋にかけて発生します。ソファや椅子は革張り、床はフローリングをおすすめします。
※この記事は『肺炎・ウイルス感染症にならないのど・鼻の粘膜の整え方』浦長瀬 昌宏著(主婦の友社編)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
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肺炎・ウイルス感染症にならないのど・鼻の粘膜の整え方
浦長瀬 昌宏著
主婦の友社刊
耳鼻咽喉科医はマスクなしでも感染しないのはのど、鼻の粘膜を鍛えているから。だれでもできる粘膜強化で感染症を防ぎましょう。
新型コロナウイルス感染症で日常の光景となり、だれもが手放せなくなったマスク。しかし感染症の最前線で、自らが感染するわけにはいかない耳鼻咽喉科の専門医たちは「重要なのはマスクなしでも感染しないこと」だと声を揃えます。もちろんマスクをすることで感染のリスクが減らせるのは確かです。でもその理由はマスクがウイルスや飛沫を防いでくれるだけでなく、マスクがのど、鼻の粘膜の状態を整えるのに役立つから。決めてはウイルスや細菌の感染の最前線にあるのどと鼻の粘膜のコンディションを整えることだったのです。本書ではだれでもできる粘膜強化法を紹介し、コロナウイルスはもちろんカゼやインフルエンザ、花粉症など多くの感染症対策に役立つ「強い粘膜」「すこやかな粘膜」の作り方を紹介します。
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