「NISAで老後資金を貯めたい!」——自分なりに納得できるものを選ぶコツを、井戸美枝さんがアドバイス
「いまさらだけどNISAを始めてみようかな」という50代60代の方も、少なからずいらっしゃるのでは? でも投資初心者で何から始めていいのかわからない……。すばり、何を選んだらいいのか、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんにアドバイスしていただきましょう。
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NISAを始めたマネー初心者が昨夏の株価暴落で大慌て。「こんなにマイナスに!?」井戸美枝さんがアドバイス
【NISAを始めるTさんの悩み】
教育費が一段落したので、ずっと気になっていたNISAで老後資金を貯めたいと思っています。でも、投資先がたくさんあって、何を選んでいいのか迷います。
【井戸さんのアドバイス】
・投資信託のつみたてからはじめましょう。
・最初は「つみたて投資枠」で、無理のない範囲でインデックス型の投資信託から。
・次に、「成長投資枠」でアクティブ型の投資信託もチャレンジ。
・NISAのつみたて枠にない銘柄でも、成長投資枠でつみたて投資ができるファンドもあります。
まずは「つみたて投資枠」
投資が初めての人におすすめは、「投資信託」の「つみたて投資」です。
投資信託は、元本が保障されているのではない金融商品ですね。ですから、なるべく値動きの幅を小さくしておきたい。つまり、投資のリスクを軽減することが大切です。
その方法のひとつが、投資先を幅広く分散すること。たとえば、単位株の場合、まとまった額を投資した場合、購入した株が下落したら損失を被ります。投資信託は、さまざまな投資先に分散して投資することができます。一部が下落してもほかが上がれば損失が埋められて、リスクが軽減できる可能性があります。
さらに、つみたてで、投資信託を買うことは、毎月同じ額で買い続けていくことで、値が高い時は量(口数)は少なく、値が安いときは多くの量を買うことができる効果があります。長期で見れば、購入価格を平準化できるともいえます。
NISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」の運用先には「長期」「分散」「積立」に向く投資信託の基準が設けられています。