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NISAを始めたマネー初心者が昨夏の株価暴落で大慌て。「こんなにマイナスに!?」井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

「仕組みもよくわからないけど、とりあえずNISAを始めてみた」という、マネー超初心者の方もいらっしゃるでしょう。昨夏の株価暴落で「あれ? 積み立てたお金が減っている」と慌てた方も少なくないのでは。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんにアドバイスしていただきます。急増する投資詐欺についても触れていただきます。

▼前回はこちら▼

「貯金200万円の私に老後資金2000万円なんてムリ!」50代の不安を解消するプロのアドバイスとは?

【NISAを始めて1年未満のMさんの悩み】
昨夏、NISAで初めてつみたて投資を始めました。でも、直後に株価が暴落して10%近くのマイナスに。解約は思いとどまったものの、次に同じことが起きたらどうすれば?

【井戸さんのアドバイス】
・つみたて投資は長く続けてこそ、利益が増えやすいもの。気にせず継続しましょう。
・どうしても不安なら、投資額を減額したり、債券が入っている銘柄に変更してもいいでしょう。
・損失を気にしすぎて、投資詐欺にひっかからないように注意して!
・「必ず儲かる話」は存在しません。あやしい投資話には近寄らないこと。

解約せずに長く続ければ、回復の可能性が大!

結論からいえば、気にせず、積立を継続しましょう。

もっともやってはいけないのは、市場が暴落したときにあわてて売却すること。「狼狽売り」といいます。売却すると、損失を確定することになってしまいます。

「つみたて投資」は、毎月決まった額で同じ銘柄の投資信託などを買い付けていくもの。それによって、価格が下がったときは多くの口数が変え、上がったときはその効果を得られ、平均的な買い付け価格を抑えながら、時間をかけて資産を形成していく投資方法です。

途中で価格が下がったり、思ったように増やせていなかったりしても、機械的に継続することが最終的に利益を増やす可能性を高めます。

価格が下がったときは、むしろ銘柄を多く購入できるチャンスと考えましょう。逆に、短期間で価格が上がっても、そこで売却するのはおすすめしません。継続した方がより大きく運用できる可能性があるからです。

お金が必要になるときまで、1年に1回程度チェックする程度で、お金が必要になるまで、放っておくぐらいがちょうどいいのです。

ただ、リスクへの耐性は、人によって異なります。元本割れがどうしても気になるなら、毎月の投資額を減らして、その分安全確実な預貯金に多くまわすのも一つの考え方。つみたて途中の投資額を減額しても、手数料はかかりません。

あるいは、株式のみに投資する銘柄を選んでいるなら、値動きの少ない債券への投資が半分程度含まれている銘柄に、変更してもいいでしょう。

ただし、持っている銘柄を売却して別の銘柄にチェンジすると、これまでの積立による価格の平準化=リスク軽減効果が薄くなる可能性があります。今のまま継続しつつ、債券に主に投資する投資信託を増やしてバランスをとってもいいですね。

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