河原での水切りは1回!?和平(中井貴一)はコントロールは悪いがいいプレーをしたと思う【続続・最後から二番目の恋】第6話レビュー
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柚野木
二人のリアルな関係は有里子に見抜かれて……
有里子は親しい女性たちと共同貯金をしていることを語り始める。1年に1人あたり1万円ずつ貯金しているそうで、貯めたお金を使うことは一切なし。ひたすら貯め続ける。38人でスタートしたので10年で380万円となるが、年齢を重ねるにつれて人数は減るわけで、始めてから30年近く経っている今は34人。しかし貯金は着実に増える。そして最終的に、貯まったお金は、最後まで生き残った一人のものになる仕組みだ。
有里子いわく、これがいいらしい。ここまできたら「死んでたまるか」の気持ちになってくる。単純に「先に死にたくない」と思うことは、とても大事なのだ。友人が亡くなって、寂しい気持ちでしょんぼりしているだけではだめなのだ、と。このことは大好きな永六輔の著書に紹介されており、それを実践しているのだと有里子は熱く語る。
老いの現実を受け止めながら、勝気さを隠さず、娘と対峙するときも強気な姿勢をみせる有里子。ともすると「似た者同士」の娘とはバチバチと火花を散らしそうになるのだが、有里子としばらく一緒にいるなかで、彼女なりに全力で娘へ愛情を注いでいることが和平にも分かってくる。
そこでつい、ほろっと感動した流れで「お母さん、(千明さんのお尻のやけどのあとは)もうありませんよ」と余計な一言を口走ってしまったから、そこからが大変。千明のお尻のことを、なぜ知っているかって?! そう。やっぱりあのとき、見ちゃったんですよね、和平。
そこからは両親の面前にもかかわらず、いつもの調子で二人は小競り合いを始めてしまう。結局、二人のリアルな関係も有里子に見抜かれるし、すったもんだがあるのだが、今回の帰省、最終的には有里子が「大丈夫そうね、あの子」「さすが私の娘」と言っているではないか。大成功だ。
そんなわけで、「キャッチャー」長倉和平は、今回もコントロールは悪いけど(河原での水切りの場面は必見!)、タイミングよくいいプレーをしたと思う。
そして長野から帰ってきた二人、本当ならば旅の報告をしつつ、カフェ・ナガクラでほっと一息つきたかっただろうに、今日はそうはいかないらしい。
閉店間近のカフェには、奇遇にも早田律子(石田ひかり)、木村優斗(西垣匠)、大橋秀子(美保純)、成瀬千次(三浦友和)が次々に来店し、長倉家一同もそこにいる。これって、朝ドラだったら、最終回の流れ。『名探偵ポワロ』だったら、まさにここから最後の事件解明の謎解きが始まるのだが、このドラマはここからが後半戦。
次週、いったいどんな展開が待っているのか?!
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