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「子どもが独立し、心に穴があきました」禅僧・枡野俊明さんに聞く「空の巣症候群」どう対応する?

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ゆうゆう編集部

子ども中心ではなく夫と肩を並べて歩く

そのときのパートナーは、やはりご主人ではないでしょうか。「夫のためだけに料理を作るのは張り合いがない」と書いていますが、その気持ちも切り替えていきましょう。

「今まで娘の好物ばかり作ってきたけど、あなたはどんなものが食べたい?」と聞いて、「これからは料理にも力を入れるからね」などとやる気をアピールするのもいいですね。そのうえで「家事も頑張るけど、好きなこともやらせていただきます」と宣言してしまいましょう。ご主人も「妻は子育てを終えて、次のステージに入ったんだな」と気づいてくれると思います。こういう「宣言」も、切り替えのスイッチになると思います。

私の知り合いは「子育てを卒業した記念に、夫と2人で旅行した」と言っていました。今までの旅行は子ども中心で、夫婦2人の旅行は25年ぶり。「話すことなんてあるかな」と少し心配だったようですが、子どものいない旅は意外にリラックスできて、楽しかったそうです。旅先の写真を子どもたちに送ったら、「仲よしだね」「楽しそう!」と喜んでくれたとか。

子どもたちだって、実際には親のことを心配しているものです。2人で仲よく暮らしているかな、さびしい思いをしていないかな、と。「親は親で、自分たちの人生を満喫しているんだよ」と子どもに伝えることが、巣立っていく彼らへのはなむけになるのではないでしょうか。

もしも「私は今、とてもそんな前向きな気持ちになれない」と思うなら、なおのこと、まずは体を動かしましょう。切り替えスイッチを入れるには、 行動を変えることが一番です。

アドバイスいただいたのは

枡野俊明さん
曹洞宗徳雄山 建功寺住職
1953年神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山 建功寺第18世住職。庭園デザイナー。多摩美術大学名誉教授。「禅の庭」を通して国内外から高く評価され、2006年ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100人」に。『悩みを手放す21の方法』(主婦の友社)など著書多数。

取材・文/神 素子

※この記事は「ゆうゆう」2025年7月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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