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朝ドラ【あんぱん】二人の距離がどう変化していくのか、中園ミホ脚本の魅力が発揮されそうだ

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田幸和歌子

健太郎は嵩に進駐軍からの掘り出し物の万年筆を、おそらく自ら結んだであろうリボンをつけて差し出した。
「雑誌ばっか見とれとらんで、漫画書けばよかろうもん」

健太郎は今の嵩にとっての最大の理解者であろう。嵩自身が気づいていない、または封印した思いに気づかせてくれ、希望へといつも変わらぬ笑顔で導いてくれる。そして、粋なことに、それを「誕生日プレゼント」だという。その日は嵩の誕生日だった。

「ありがとう」
嵩の表情は希望あふれるものに変わった。

今週ラスト、嵩が高知新報の入社試験を受けていた場面が描かれ、それを見たのぶも「たまるかー!」と驚いていた。史実では、やなせたかしと小松暢が実際に出会ったのは新聞社に入社してからのことだ。高知新報を舞台に二人の距離はどう変化していくのか。中園ミホ脚本のさらなる魅力が発揮されそうで楽しみである。

朝ドラ【あんぱん】二人の距離がどう変化していくのか、中園ミホ脚本の魅力が発揮されそうだ(画像5)

「あんぱん」第70回より(C)NHK

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