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【ガーデニング】意外と簡単!猛暑でバラを枯らさないための水やりポイントと、暑さに強い品種選び

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吉原美奈子

【ガーデニング】意外と簡単!猛暑でバラを枯らさないための水やりポイントと、暑さに強い品種選び

小~中輪のバラを密植し、小径は極限まで細くしてバラの比率を高めたガーデン。空がハート形に抜けるようにつるバラを誘引しているのも心憎いテクニック。

気候変動の影響でしょうか、近年の日本の夏の暑さは猛暑を超えて酷暑と呼ばれるようになってきました。バラにとっても厳しい季節の始まりです。基本的な育て方や品種

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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選びに注意して夏を乗り切りましょう。

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【ガーデニング】意外と簡単!猛暑でバラを枯らさないための水やりポイントと、暑さに強い品種選び(画像2)

花弁の外側に色が乗るバラは覆輪と呼ばれます。このバラも外側がピンクで内側は薄いクリーム色でエレガント。‘プリンセスドゥモナコ’や‘魅惑’に似ています。

梅雨明け以降は水やりに注意して

バラは本来、日本も含む地球の北半球に原生していた植物なので、四季の変化に対応できる力を備えています。
しかし、暑さと乾燥が続くと葉を落としたり、生長が鈍くなったりして、ひどい時には枯れてしまうこともあります。

庭植えのバラの場合、水やりを忘れがちになりますが、南側に位置する日当たりと通風のよい庭であれば原則として、1日1回の水やりが必要です。

水の分量は1株につきバケツ1杯が基本。なるべく午前中に、土の表面だけでなく土中まで水分が届くようにたっぷりと与えます。

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木の塀や木々の緑に溶け込んで咲く淡いピンクのセミダブルのつるバラ。色と花形はロサ・ダマッセナに似ています。木に這わせても素敵でしょうね。

ただし南庭といっても、建物や他の植物の陰になっていたり、土壌の質によっても乾燥度合いが異なります。
土の乾き具合をチェックして乾燥が激しくなければ1日おきなどと調整してみてください。

ベランダの鉢植えの場合、暑さと乾燥の影響は庭植えよりも受けやすく、株のダメージも大きくなります。
暑さと乾燥が続く時期は、早朝と夕方の2回、鉢底の穴から水がたっぷりと流れ出るまで十分に与えましょう。

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青みを帯びたラベンダー色のHT ‘ムーディーブルー’。花径10㎝で高さは1.4m、花弁が厚いので雨に強く丈夫です。ブルーローズのかすかな香り。

暑さ対策に葉水とマルチングを

初夏ごろまでは葉には水をかけないのが鉄則でしたが、乾燥が続くとハダニの被害も出てきます。
葉の乾燥を少なくするため、猛暑の季節だけは株全体にシャワーで水をかけることも必要になります。

葉に水をかけることを葉水

葉水とは、霧吹きなどで植物の葉に直接水をかけることをいいます。乾燥を防ぎ、ハダニなどの害虫対策にもなります。特に室内で育てている観葉植物は空気が乾燥しやすいため、葉水で適度な湿度を保つことが大切です。シリンジとも呼ばれます。

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と呼びますが、高温で弱った株をリフレッシュさせる効果もあります。

ただし、葉水

葉水とは、霧吹きなどで植物の葉に直接水をかけることをいいます。乾燥を防ぎ、ハダニなどの害虫対策にもなります。特に室内で育てている観葉植物は空気が乾燥しやすいため、葉水で適度な湿度を保つことが大切です。シリンジとも呼ばれます。

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をかける場合は時間に注意が必要です。
夕方では葉に水分が残ってしまい、黒星病を誘発することになりかねませんので、早朝か午前の早い時間に行い、夜間に葉を湿らせないことが大切です。

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植物園に咲くローズピンクのモダンローズ。このように葉が濃色でつやのある照葉だと病気に強く、花弁質がしっかりとしていると更に丈夫です。

また、マルチング

マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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と聞くと、株の冬越し

冬越しとは、寒さに弱い植物を冬の寒さや霜から守って生き延びさせるための管理方法です。屋外に置いている鉢植えを室内に取り込んだり、花壇の土の表面にワラや落ち葉などを敷き詰めたりします。

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や黒星病予防のために行うと思っている方も多いと思います。
しかし、バラの夏越し

夏越しとは、暑さに弱い植物を夏の高温や強い日差しから守り、元気な状態で夏を乗り切らせる管理のことです。鉢を日陰に移動する、風通しをよくする、水やりを工夫するなどの対策が必要です。

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にもマルチング

マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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は効果を発揮してくれます。

切りワラやバークチップなどを株の周囲30~40㎝に敷いておくと、土表の温度上昇と乾燥を同時に防ぐことができます。
雑草防止にもなるのでぜひ行ってみてください。

【ガーデニング】意外と簡単!猛暑でバラを枯らさないための水やりポイントと、暑さに強い品種選び(画像6)

美しさと強さを兼ね備えたロサ・オリエンティスのバラ、‘オデュッセイア’。シュラブですが直立に伸びるので場所を取らず狭い庭にも向きます。(筆者撮影)

暑さに強いバラを選ぼう

一口に暑さに強いといっても、どこを見て強さを確認してよいのか分からない人もいるかもしれません。
暑さに強いバラは、高温乾燥の季節であっても葉を落とさず、しかも葉が緑で生き生きしています。

反対に、真夏になるといつも株の下から葉を落としたり、葉が黄色くなって落ちていくようであれば暑さに弱い品種

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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だと思われます。

真夏にバラ園やガーデンセンターでバラを見る人は多くはありませんが、気温が36~37度に迫るような地域であれば一度訪れてみて、いろいろなバラの状態をチェックしてみるのもよいかもしれません。

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海外の写真ですが、『ピンクのクラスター』と表現しています。クラスターとは群れ、房を意味しますが、まさに小輪のバラがびっしりと房になって咲いています。

暑さに強い品種

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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はたいていの場合、寒さにも強いのでバラ栽培の心理的なハードルも下がります。

筆者が知る中では、ノックアウトのシリーズ、ドリフトのシリーズ、ボニカのシリーズ、ロサ・オリエンティスの各品種

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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のほか、バイランド、スーパーエクセルサ、サマーメモリーズ、ガーデンオブローゼズ、ファビュラス、マチルダ、バレリーナ、モーツァルト、ティファニー、サンフレーア、シャンテロゼミサト、パットオースチン、ゴールデンセレブレーション、ジュビリーセレブレーション、オールドブラッシュなどがあります。

つるバラは暑さに強い品種

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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が多いのですが、ロココ、羽衣、レオナルドダヴィンチ、ジャスミーナ、ダブリンベイ、バフビューティー、新雪など。

一季咲き

一季咲きとは、一年のうち特定の季節にのみ花を咲かせる植物のことを指します。特にバラにおいてよく使われる用語で、春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせ、その後は葉の生長や株の充実に向かうタイプの品種を指します。これに対して、四季咲きの植物は年間を通じて複数回花を咲かせる特性があります。

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のオールドローズも暑さに強いものが多数ありますが、夏に旺盛に茂って場所を取るものもあるのでサイズの確認をしたほうがよいでしょう。

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