睡眠不足が「認知症リスク」に直結? 専門家が教える「正しく眠れているか」チェック法
睡眠の新常識①「7時間睡眠が寿命を延ばす」は、誰にでも当てはまるわけではない
必要睡眠時間は千差万別。同じ個人でも、活動量・年齢によって異なる
「たとえば、1日のカロリー摂取量は、カロリー消費量や体格、性別、年齢で違いますよね。睡眠も同じです。生まれつき短い睡眠時間で脳のメンテナンスができるショートスリーパーもいます。必要睡眠時間は、そういった生まれもった個人差に加え、起きているときの活動量とも関係します。7時間睡眠の人の死亡リスクが低いという研究結果がありますが、7時間を中央値としても3~4時間の個人差があります。生活に当てはめるとその差は大きい。7時間を基準に判断せず、自分にとって最適な睡眠時間を見つけましょう」
睡眠の新常識②「バタン、キュー」は睡眠不足の証し
布団に入ってすぐ眠れるのは寝つきがいいからではない
「寝床に入ってから眠りにつくまでの時間を『入眠潜時(ぜんじ)』といいますが、脳波や心電図、筋電図を測って眠りの状態を調べる検査では、入眠潜時が8分以内の場合、異常な所見とされます。検査は病院などいつもと違う睡眠環境で行われるため、いつもと同じ睡眠環境ならその人の入眠潜時はもっと短いと考えられますよね。すぐに眠れるというのは、それだけ「睡眠圧が高い」ということ。それは寝不足の兆候のひとつです。一般的に健常な人の入眠潜時は10分程度。それ未満で寝ついてしまう人は、慢性的な睡眠不足かもしれません。睡眠時間を見直しましょう」
睡眠と覚醒をあやつる脳のメカニズム~快眠のためのヒント20~
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取材・文/森山佳織
※この記事は「ゆうゆう」2025年8月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
